人魚がドレスに着替えたら

美しい自然がいっぱいの、アメリカ・オレゴン州に住んでいます。 手芸が大好きで、今はせっせと着せ替え人形を作る日々です。 出来上がった人形の紹介や日々の出来事、庭に遊びにくるリス友の様子など、いろんなことを綴っています。

カテゴリ:私の日常や日々のこと > 本を読んだ感想


原田マハ著「さいはての彼女」を読みました。
「再生」をテーマにした短編集です。
IMG_20230324_141723がむしゃらに仕事に頑張ってきた女性たちが
旅先で出会った人たちとの交流を通して
自分の人生を静かに振り返り
少しずつ生き方を変えていく、そんな物語です。
印象的なのは、表題作に出てくる「凪(ナギ)」
という聴覚障害のある20代の女の子で、
ハーレーダビッドソンをこよなく愛するライダー。
彼女には、幼少期から知らぬ間に作り上げてきた
健聴者と自分との間にある「線」を
今は亡きハーレー乗りの父と共に超えた過去があり、
そんな彼女は出会う人ごとに鮮烈な印象を与えて
同時に多くの人の人生の方向も変えていくのでした。
こんな子が実際にいたらさぞかっこいいだろうな、
と思うような少し非現実的な気もする設定ですが、
強張った心をほぐしてくれる「風」を感じたい、
なんて時におすすめの本です。


今日のリス友。
木蓮の木に体を預けてゴシゴシやっています。
首の辺りが痒かったのかな?
「あ〜〜〜ん、気持ちいい〜〜〜」(笑)
IMG_8587IMG_8585IMG_8584「バイク好き」で思い出した事があります。
私のアメリカ生活はロサンゼルスから始まりましたが、
ロサンゼルスの道路はどこも本当に混んでいて
しかも運転の荒い人がかなり多い印象でした。
(多分今も大して変わらないと思います。)
走っている車も高級車からベコベコになった車まで
なんでもありの状態・・・
半分外れたドアをロープで縛って走っている車を見た時は
「もう好きにしてくれ。」と思いましたよ。
ある時夫の友達が「バイクでも始めようかと思って。」
と言うのを聞いて「ここでは危なすぎるからやめろ!」
と夫と二人で猛反対したことがあります。
美しい自然の中で風を感じながら走れる道なんてないし、
大気汚染のひどい場所をバイクで走るなんてもう・・・
海岸沿いならばなんとかなりそうな気もしますが、
ロサンゼルスはどこも混み混みで気が抜けないのです。
結局彼はバイクは買いませんでしたが、
これに関しては猛反対したことは後悔してません。
もうほんと危なくて危なくて・・・


(今日は人形の紹介はありません。)


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高野秀行著「辺境メシ」を読みました。 
IMG_20230301_130154先月読んだ「異国トーキョー漂流記」と同じ著者です。
( 「異国トーキョー漂流記」を読みました。 )
秘境、辺境を旅しながら面白い経験を重ねていく著者ですが
この本は、そこで出会ったと言うかあえて食べてみた(笑)
かなり変わった「食べ物」の数々が紹介されています。
はっきり言って「ゲテモノ」がほとんどです。
昆虫とか蜘蛛とかムカデは当たり前、猿の脳みそとか
「そんなものを食べて死なないのか!?」と思うような
とんでもねーものを色々食べてます。
中には2センチ程の小さい餃子とか竹筒で焼いた魚とか
美味しそうなものもたま〜にあるのですが、
「ゲテモノ」が苦手な人にはお勧めしない本です。

私が面白いなと思ったのは「納豆先進国」が日本ではなく
ミャンマーだと言う話。
ミャンマーの一部では納豆を煮たり焼いたり蒸したりして
昔からいろんな調理法で食べているらしく、
納豆をそんなに食べている国が日本以外にあるなんて、
と、ちょっとびっくりでした。
あとはペルーで食べられている「クイ」と呼ばれる
モルモットのようなデカネズミの串焼きの話。
この串焼き自体は食べろと言われれば食べられそうだし
「ゲテモノ」には入らない気がするのですが(本当か?)
この「クイ」は家畜として飼われていて、屠畜した後には
赤い布の上に横たえて上から黄色い花を散らすのだそうで、
(これは牛や羊の屠畜の際にも必ず行うことらしく)
その動物と神様に感謝すると言う意味があるのと同時に
「こうすると最後までよく世話をしたことになって、
家畜の肉も美味しくなる」と信じられているのです。
こう言う話しを聞くと、現地で本物を見てみたいなあ、
なんて思ってしまいます。
で、一番すごかったのがアマゾンの先住民が作る
「ヤヘイ」と言う幻覚(夢見)ドリンク!
猛烈に苦いその液体を飲み干して目を閉じると
無数のイメージが猛烈な速さと猛烈なリアルさで現れて
1時間で千年の旅をしたような感覚を味わうのだそうで、
うお〜〜〜猛烈にヤバそうな飲み物です。
興味が湧いた方、ぜひ読んでみて下さい。

私が今まで食べた「ヤバ目の食べ物」って何だろう?
イナゴ、蚕のサナギとかは特に珍しくもないし、
大鰐温泉で、ワニ肉を食べたけど普通だったな。
とつらつら思い出してみたら、ありました、すごいのが!
「カリカリに焼いたスズメの頭」ギョエーーー!!!
高野さんに負けてないんじゃない? 
50年以上前の話ですが、(日本昔ばなしの世界)
祖父が雪の上に罠を掛けて野鳥を捕まえていた事があって
そのほとんどはスズメだったのですが、
羽と内臓を綺麗に取り除いて甘辛いタレにしばらくつけて
ストーブで焼いて食べたのですよ。(一体どこの国の話?)
もちろん頭付き、クチバシも付いてる。ギャア!!!
スズメなので、お肉部分はほんのちょっぴりで、
でもそれ自体は美味しかった記憶があります。
で、「頭を食べると頭が良くなる。」と祖父に言われて
あんまり食べたくなかったけど頭も食べました。
よ〜く焼いてはあっても硬くて食べにくかった・・・
まあしっかり味がついてたおかげで食べられたのかな?
ってか、そんなもの4、5歳の可愛い孫に食べさせる?
む〜〜〜祖父も私も結構無茶したな。
辺境でなくてもヤバい食べもの&ヤバい奴らが存在したね。


今日のリス友。
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(今日は人形の紹介はありません。)

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「東京會舘とわたし(上・下)」を読みました。
「音読」用に読み始めた本でしたが、
途中からどんどん面白くなり黙読でも読んだので
予定よりも早く読み終わりました。
IMG_20230201_095334題名の通り「東京會舘」に強い思い入れのある人々の
それぞれの物語を書いた小説です。
皇居のお濠と森林を眺められる一等地にあって、
大正11年の創業からずっと続いている建物。
そこで働く様々な職種の従業員だけでなく、
そこで食事をしたり、お茶を飲んだり、結婚式を挙げたり、
色々なパーティーを催したりそれに参加したりして
そこに足を運んだ人たち一人一人に、
物語を残してくれる、そんな場所のようです。
私は一度も行った事がない場所なこともあって
「こんなにも人々に愛され続けている建物があるなんて。
いつか実際に行って見てみたい。」と思ったし
どんな形であれ、この建物に関わる事の出来た人たちが
本当に羨ましくなりました。

考えてみれば私には「東京會舘」のような場所はありません。
やっぱりある程度長い期間同じ場所に住んでいないと
こういう場所は出来にくい気もします。
アメリカに来てから、引っ越しを11回しました。
まさに浮き草暮らしみたいな感じです。
根っこが張る前にいつも引っ越ししてしまっていたので
愛着を感じるような場所も建物もないまま・・・
今までそれで何か困ったことも特になかったので
何とも思わずに暮らして来ましたが、こんな本を読むと、
一つくらい「東京會舘」のような場所があってもいいよね?
なんて思うようになりました。
まあ「東京會舘」みたいに格調高くなくていいので、
例えば雰囲気が良い珈琲店とかね・・・普段に通える場所。
スタバじゃダメなんですよ、やっぱり。
ちょっと、物語が生まれそうな場所ね・・・

「東京會舘とわたし」おすすめです。



今日のリス友は、またまたチビリスです。
餌入れにいっぱいのひまわりの種を、
くわえては穴に埋め、またくわえては穴に埋め、
一体これを何十回繰り返したことか・・・
でもさすがはチビリス、全く疲れ知らずでした。(笑)
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(今日は人形の紹介はありません。)

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