人魚がドレスに着替えたら

美しい自然がいっぱいの、アメリカ・オレゴン州に住んでいます。 手芸が大好きで、今はせっせと着せ替え人形を作る日々です。 出来上がった人形の紹介や日々の出来事、庭に遊びにくるリス友の様子など、いろんなことを綴っています。

カテゴリ:私の日常や日々のこと > 本を読んだ感想



======ご注意ください!======
この後「どでかいナメクジ」の写真が出てきます!
ナメクジが苦手な方はご注意ください。
絶対に「げっ!」ってなると思うので。


先日、お天気の良い日に庭仕事に励んでいたら、
オレゴンに多く住む「バナナナメクジ」を発見!
熟しすぎのバナナのような見た目で(笑)
そのまんまの名前にいつも笑ってしまうのですが
じっとしている時は10センチほどだったのが、
移動を始めたらビロ〜ンと2倍の体長になりました。
「ヒーーーー」と思いながらも写真を撮っていたら、
「あり?なんか可愛くないかい?」と思い始め・・・
少しでも振動を感じると触覚をしまってしまうので
静か〜に移動しながら写真を撮りましたが、
まとわりつかれたイモムシ君が微妙に不憫・・・
いや?めちゃくちゃ喜んでるのか?
可愛いのか気持ち悪いのかよく分かりませんが、
これからの季節あちこちで見かける事になりそうです。
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話は変わって・・・
井原忠政著「砦番仁義」を読みました。
「三河雑兵心得シリーズ」の第5弾です。
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この物語は、普通の百姓だった茂兵衛が足軽となり
そこから彼の才覚と人望でどんどん出世をしていく
痛快戦国足軽出世物語です。

茂兵衛(29歳)は家康を主君として仕えており
今現在は、若干20歳の松平幸四郎の下で
先手弓組の筆頭寄騎(よりき)を務めています。
幸四郎の姉を妻に迎えたことで二人は義兄弟となり、
お互いにかけがえのない存在に。

そんな中、徳川軍は武田勢の一掃を目論み
彼らの居城奪還のための戦いを仕掛けていきますが、
戦力の優れた部隊ばかりを先行させる家康のやり方に
同じ徳川軍でありながら不満を募らせた劣勢部隊は、
家康の嫡子・信康を担ぎ出して謀反の動きを見せます。
武田軍の他に息子までも敵に回す事になりそうな状況に
家康の悩ましく苦しい画策が続くのでしたが・・・

今回茂兵衛は家康から直々に命を下され(すごい!)
小部隊を率いて森に籠って敵隊の襲撃をする事に。
この小戦では茂兵衛の洞察力、判断力が発揮されて
家康からの評価がぐんと上がりそうな予感です。

このシリーズの面白さは、登場人物の一人一人が
とても魅力的に描かれている事かなと思います。
今回も茂兵衛の初恋の人・綾女が登場して
綾女の事となると心が乱れてしまう茂兵衛の姿が
「わかるわ〜」って感じで描かれています。
と言う訳で、また次を読むのが今から楽しみです。




今日のリス友は白腹毛族のこの子です。
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高野秀行著「語学の天才まで1億光年」を読みました。
IMG_20240315_154328高野秀行氏の著書は去年2冊ほど読んで
どちらも本当に面白いノンフィクションでしたが、
今回も非常に興味深く楽しく読めました。
( 「異国トーキョー漂流記」を読みました。 )
( 「辺境メシ」を読みました。 )

この本に書かれている猛烈ぶったまげ体験談は
著者が19歳から29歳までの10年間の実体験で、
ミャンマー、アフリカ、アマゾンなどの辺境の地を
情熱的に巡った経験を綴ったノンフィクションです。
ある時はアヘン栽培を体験するために、
またある時は謎の生物「ムベンベ」を探しに。
「高野さんて人は、どんだけ辺境好きなわけ?」
と何度も呆気に取られてしまう内容になっています。

この本のテーマは表題の通り「語学」なのですが、
謎の生物や未知の少数民族などを探すためには
現地の言語を学ぶ事が一番大事なスキルであり、
高野氏は新たな探検に出発するたびに、
新たな言語を学ぶことになります。
語学学校に通えれば上等で、文字もない言語となれば
現地で手探りで学ばねばならず、その苦労たるや・・・
が、彼の強烈な辺境愛の前にはそんな苦難もなんのその
現地の人々と熱い友情を築き上げながら
その言語をものにしていくのでした。
その辺の経緯は驚嘆&敬服&ある意味羨望すら感じて
本当に楽しく読めました。

私がしみじみ感心し笑ってしまったのは、
高野氏がアフリカに行くためにフランス語を学んだ後、
パリに行った時の話でした。
人々の憧れの地にいながら全然楽しくなかったそうで
理由が、謎の生物も未知の少数民族もいないから、と。
おフランスはそんな国じゃないですからね。
高野氏の言語を学ぶ時の純粋なワクワクは、
「謎」のものに出会いたいと言う冒険心から来るわけで
全編通じて、彼の猛烈な「辺境偏愛」が感じられて
清々しいほどでした。おすすめです。



今日のリス友。
そこらの雑草なんか食べちゃって、
引き続きダイエットに励んでいるらしいモッフーですが、
ちょっぴり食べてもうおしまいでした。
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先日「球根セール」で買ったアマリリスが
綺麗に咲いたので切り花にしました。
鉢植えのままだと私以外は誰も見ないので
花瓶に飾りましたが、どうでしょう?
ゴージャス〜ですよね?✨✨✨
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話は変わって・・・
井原忠政著 「弓組寄騎仁義」を読みました。
「三河雑兵心得」シリーズの第4弾です。
百姓だった茂兵衛(17歳)が足軽となり、
そこから彼の才覚でどんどん出世をしていく
痛快爽快戦国足軽出世物語です。(漢字過多)
IMG_20240315_154408前回の話では「足軽小頭」となり、
10人の手下をまとめる頭となった茂兵衛ですが、
( 「足軽小頭仁義」を読みました。 )
今なお変わらず、家康を主君として仕えており、
今回は松平善四郎率いる弓組の筆頭寄騎として
ついに騎乗の身分となっています。
とは言え、歳若く小柄で非力、弓以外の武芸も不得手で
ついでに馬も苦手なダメダメな頭・善四郎と共に、
自身も馬に乗るのは初めての茂兵衛は、
山野を騎馬でかけるのが日課となっているのでした。

で、ある時、茂兵衛は善四郎から嫁取りを勧められ
その相手はなんと善四郎の実の姉・寿美・・・
寿美は出戻りとは言え歴とした松平家の人間であり
初恋の人・綾女の事をまだ忘れられずにいる茂兵衛は
なんとも複雑な心境に・・・
が、寿美の方が先に茂兵衛にぞっこんとなり(笑)
なんだかんだで二人はめでたく夫婦になります。

今回はさほど派手な戦いの場面はありませんが、
武田信玄の亡き後を継いだ武田勝頼との攻防や、
先の戦いで信長の助言を聞かず大敗した家康と
強大な勢力を持つ信長との微妙な関係性など、
「家康って最初はこんなに劣勢だったのね?」
と日本史に疎い私は改めて知る事ばかりでした。
(史実に基づいているので、大筋は合ってるはず。
冷徹で強力な信長を心底恐れながらも、
道を切り開こうとする苦労人・家康の姿が
鮮やかに目に浮かぶようで読んでいて楽しかったです!

善四郎が、茂兵衛や一人の足軽の勇敢な行動に心打たれ
自身も大きく成長していく姿もとても清々しく・・・
そしてこの回では茂兵衛だけでなく
弟の丑松、朋輩の辰蔵もめでたく嫁を迎えます。

茂兵衛の出世は自身の才覚と人柄によるものなのですが
同時に人々の取り立てや影の配慮によるものも大きく、
茂兵衛は今回その事を改めて知る事となり、
多くの人々の思いが又彼を大きく成長させるのでした。
このシリーズ、月に一冊づつ読もうと思っていましたが、
先が読みたくて読みたくてしょうがないのです。
でも逆に少しずつ楽しみたい気持ちもあって、
ちょっと困っています。 




今日のモッフー。
またどこかで地面を掘ってきたらしいです。
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木内昇著「 球道恋々」を読みました。
IMG_20240228_154142前回読んだ木内昇氏の「櫛挽道守」に感動したので
( 「櫛挽道守」を読みました。 )
この小説も楽しみながら読みました。
「櫛挽道守」は櫛を引く事に情熱の全てを捧げた
「櫛挽ばか」の登瀬の物語でしたが、
この物語は、明治の頃に野球にのめり込んだ男たちの
熱い熱い痛快「野球ばか」物語です。⚾️⚾️⚾️

主人公は宮本銀平。小さな文具業界紙の編集長で、
第一高等学校在学中は万年補欠の野球部員でした。
同級生の多くが帝国大学を経て出世をしている中で
銀平は父の病気のために大学進学を断念して
家業を継ぐ事にしたものの、結局ものにならず
今は小さな会社の編集長・・・

が、ある時、一高野球部のコーチをしてくれと頼まれ
そこから銀平の「野球ばか」が再び発動&炸裂して
どんどん野球にのめり込んでいきます。
一高野球部は長い事最強チームとして君臨していたのが、
弱体化が進み、早稲田などの私学にも勝ちを譲るように。
その窮地を救うべくして迎えられたのが銀平でした。

挫折の多い人生を粛々を受け入れてきた銀平ですが、
チームの立て直しのために苦心と挫折を重ねながら
自分と同じ多くの野球ばかと時間を共にするうちに
才能の有無に関わらず熱中できる事のある幸せや
家族や友人たちの温かな思いを感じる事になります。

この物語は実話に基づいていて、
多くの登場人物は実在した人物なのだそうです。
一時は「野球害毒論」が世に広がった事や、
「高校野球」が始まった経緯なども書かれていて
楽しく読めました。
700ページ近い長編なので読むのは大変でしたが。

ところで、この小説を読んで昔の事を思い出しました。
私が小学生くらいの時、父がよく草野球をしていた事を。
日曜日に近くのグランドで練習したり試合をしたり・・・
今でも野球好きの大人たちがチームを作って
揃いのユニフォームで草野球ってやってるんでしょうか?
ほんと、何でも夢中になれる事があるって幸せですね。

そして、今「野球」と言えばやはり・・・
大谷翔平さんが結婚したニュースですよね。
アメリカで野球は人気度では4番目くらいなので
(フットボール、バスケ、サッカーあたりが超人気。)
大谷翔平さんの事も知っている人は少ないのですが
日本での人気はほんとすごいですね。号外まで出て!
いまだに放心状態の人も多かったりして? 
何はともあれ、おめでとうございます!🎉🎉🎉



今日のリス友。
久しぶりのピコチン君です。
尻尾もすっかりモフモフになりました。
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レイチェル・ウェルズ著、中西和美訳
「 通い猫アルフィーの奇跡」を読みました。🐈🐈🐈
IMG_20240219_184021この可愛い表紙が気に入って購入した本でしたが、
期待以上に心がジワ〜〜っと温かくなる物語でした。
とにかくアルフィーが可愛すぎた!!!
猛烈に健気でいじらしく、ぎゅう〜っと抱きしめて
なでなでしまくり、チュールもいっぱいあげたい!
アルフィー、愛おしすぎるニャンコでした。

物語の舞台はイギリスのロンドン。
アルフィーは4歳のイケメン猫(イケニャン😺)で
マーガレットと言う女性と幸せに暮らしていましたが、
ある日、高齢のマーガレットは亡くなり、
それと同時にアルフィーは家を失って野良猫に・・・
外の世界で生きるのが初めてのアルフィーにとっては
餌を確保するのも一苦労、日に日に痩せてボロボロに。
そんな時、友達の猫の勧めでとある住宅地に辿り着き、
「エドガー・ロード」と言う通りの4軒の家を選んで
「通い猫」として生きて行く決心をします。
4軒もの家を選んだのは食いっぱぐれたくなかったから。
辛く厳しい野良猫暮らしに心底懲りたアルフィーは
その4軒の家で愛想を振りまいて気に入ってもらい、
やっと餌も寝床も心配のない生活を手に入れますが・・・

その「エドガー・ロード」の住人達は皆いい人揃い、
でも皆問題を抱えていて、アルフィーを悩ませます。
クレアは、不倫をした夫と別れ一人暮らしを始めた女性。
傷心を抱え泣き暮らしていた彼女にとって
アルフィーは温かな癒しであり話し相手・・・
少しづ元気になって行くクレアに一安心したのも束の間
DV男と付き合い始めアルフィーの心配は尽きません。
ジョナサンは、ロンドンに引っ越し働き始めたイケメン。
一人暮らしには大きすぎる豪邸に住んで、
ガールフレンドも取っ替え引っ替えなのですが、
アルフィーには彼の寂しさがよくわかるのでした。
フランチェスカはポーランドから夫と幼い息子二人と共に
ロンドンに移り住んだ女性。国の家族を懐かしみながらも
子供達と共に英語を学びながら懸命に子育てしています。
その隣に住むポリーも引っ越して来たばかりの新米ママ。
夫が仕事で忙しいためにワンオペでの子育てで
すっかり育児ノイローゼになっていて・・・

この4軒の家をあちこち忙しく移動しては
それぞれの抱える問題を解決しようと
猫なりに悩んで頑張るアルフィーなのでしたが、
その姿がもう本当に健気で・・・
アルフィーという一匹の通い猫によって
この4軒の家の住人達は繋がる事になるのですが
最後はうるうる泣けてくる感動にゃんこ物語でした。
アルフィー、うちにも通って来てくれーーーー!!!




今日のリス友。
うちの「通い猫」ならぬ「通いリス・モッフー」です。
餌台の上でスリスリしています。
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(今日は人形の紹介はありません。)

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「 Amazon Japan  」からこんな本を買いました。
IMG_20240215_114446今回は全部で17冊、なるだけ文庫本を選びましたが
木内昇氏の「かたばみ」だけは単行本です。
しかも17冊中7冊が木内昇氏の作品。
その他の本も気になる作品ばかりを選んだので、
これから読むのが楽しみです。
グレーの猫が表紙の「通い猫アルフィーの奇跡」は
絵の可愛さとレビューの良さに惹かれて書いました。
モフモフニャンコに癒される物語を期待していますが、
今読んでいる本が終わったら読んでみるつもりです。

ここ数年本当に日本の本が買いやすくなりました。
以前は、わざわざ日本から取り寄せたりしたら
送料から何からでかなりの金額になったのですが、
しばらく続いている円安の恩恵を受けて、
日本で買うのと同じ感覚で買えるように。
ブックオフで買ったり図書館で借りる事に比べたら
もちろん高くついてしまうのですが、
そのどちらも選べない環境なのでしょうがないです。

一年ほど前から、まめに本を読むようになりましたが、
一時のマイブームみたいな事で終わらず続いているので
自分でもいい事だなと思っています。
人形作りや他の仕事が終わった後、夕食の後に
ソファでお茶を飲みながらのんびり本を読む時間は
確実に私の癒しの時間になっているからです。
本を読むから気持ちが落ち着くのか、
気持ちが落ち着いているから本が読めるのか・・・
「卵が先かニワトリが先か?」みたいな話ですが、
私は気持ちがワサワサして落ち着かない時は
本の内容に集中できないことが多いので、
今は気持ちが落ち着いている証拠かなと思っています。
どうか、こう言う静かな日々が長く続きますように!



今日のリス友。
今日もやる気満々のモッフーです。
IMG_20240210_155357IMG_20240210_155355IMG_20240212_155751(今日は人形の紹介はありません。)

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「三河雑兵心得シリーズ」第二作目、
井原忠政著「 旗指足軽仁義」を読みました。
IMG_20240210_115154先月読んだ「足軽仁義」の続きです。
( 「足軽仁義」を読みました。 )
百姓だった茂兵衛が足軽になって5年。
今は家康直属の旗本先手役の一員となって、
豪傑本多平八郎忠勝に仕え可愛がられています。
戦の時には平八郎の大きな旗印を掲げて、
仲間を鼓舞したり、自分たちの居場所を示したり
茂兵衛には大事な役目が与えられているのです。

戦国時代のことなので、合戦に次ぐ合戦で
茂兵衛が戦さの度に手柄を立てて出世していく姿が
今回もまたとても面白く描かれていました。
家康、信長など実在の人物が多く登場するので
その人物の描写もとても興味深くて・・・

茂兵衛はこの物語で敵方の女を助け恋をします。
それまで出世に強い欲のなかった茂兵衛も、
女の身分と釣り合うようにと奮闘して
最後には「侍」の身分を与えられるのですが・・・
彼の恋は叶うのか、失恋に終わってしまうのか・・・
女心が掴めず悩む茂兵衛がいじらしくもあり滑稽で、
仲間の辰蔵や弟の丑松の応援もまた微笑ましいのです。

が、今回茂兵衛は味方の男に撃たれ重傷を負う事に。
男は先の戦で茂兵衛が兜首を取った侍の息子で、
勇者の誉高かった父が足軽にやられた事が許せず、
味方のふりをして茂兵衛に近づいたのでしたが・・・
この男・横山左馬之助とのやり取りも面白く、
あっという間に読んでしまいました。

このシリーズは今のところ13巻出ているので
一月に一巻ずつ読もうと思っていたのですが、
茂兵衛がどうなったのか続きが気になってしまい、
今3巻目を読み始めたところです。
まだまだ続きがあるので、本当楽しみです。



今日のリス友。
またまたモフモフちゃんです。
お天気が良かったので影もくっきりと・・・
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(今日は人形の紹介はありません。)

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道尾秀介著「雷神」を読みました。 
ミステリー小説です。
IMG_20240202_233207幸人(ゆきひと)は両親と姉と暮らす普通の小学6年生。
小さな村でずっと平穏に暮らしてきたのですが、
突然の母の不審死によって人生を大きく歪められる事に。
事故死なのか殺人なのかもわからないまま一年が経ち、
今度は村の大祭の日に、村の実力者四人のうちの二人が
祭りで振る舞われた「コケ(=きのこ)汁」で死に、
残りの二人も病院に運ばれると言う事件が起きますが、
この時も決め手となる証拠がなく事件は未解決のままに。
が、この時に、幸人の父の犯行ではと疑われた事で
家族は村を離れ埼玉に移り住みます。

時は流れ、幸人は結婚し一人娘の夕見(ゆみ)と三人で
平凡に静かに暮らしていたのですが、
ある日、不幸にも4歳の夕見の思いやりが仇になる形で
妻の悦子が車に轢かれ亡くなってしまいます。
悦子が亡くなった原因を娘に隠し通す幸人でしたが、
15年後、夕見が19歳になった時に
悦子の事故の元々の原因を知る男から脅迫電話があり、
娘を守るために苦悩する幸人・・

母の不審死と妻の事故死・・・
幸人は脅迫から逃れるためと母の不審死を調べるため、
姉と共に30年ぶりに生まれ育った村を訪ねます。
そこで、二人が子供の頃には知り得なかった事実が
残酷な形で次々と明かされて行く事に・・・

最近私が読んだミステリーの中では
「方舟」のラストがかなり衝撃的だったのですが、
( 「方舟」を読みました。 )
この「雷神」は「方舟」とは全然違う衝撃でした。
最後に全ての事が繋がって明らかになる時の
「そうだったのか!」って感じは爽快なのですが、
ここで傷つけられる家族がただただ善良なために
負わされる痛みが理不尽で辛いし悲しいし、
そう言う物語が苦手な方にはお勧めしません。

暴力や悪意によって人生を狂わされてしまった人たちの
その後永遠に続く苦しみや底のない悲しみを知ったなら
その人たちが復讐をしようとする時に、
果たして私はそれを止められるんだろうか・・・?
止めようとするんだろうか・・・?
自分がその立場だったら復讐を思い留まれるんだろうか?

最後の一行「この世には、どんな神様もいない。」
は悲しすぎました。




今日のリス友。
カタツムリとポコチン君です。
IMG_0952(今日は人形の紹介はありません。)

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澤田瞳子著「輝山」を読みました。
IMG_20240115_103742この物語は、島根県の石見銀山で働く堀子たちや
彼らを取り巻く人々の生き様を描いたものです。
石見銀山は戦国時代から江戸初期までが最盛期らしく
でもこの物語は江戸後期の弘化年間の話・・・
物語の舞台が銀山だからか、この本を読んでいる間中
いつも薄暗い中で一人歩みを進めているような
そんな感覚が続きました。

銀山で常に危険と隣り合わせで働く堀子達ですが、
その過酷な労働環境から、ほとんどの堀子達は
「気絶(けだえ)」に罹って40歳前に亡くなる定め。
それでも、いやその運命を静かに受け入れているからこそ
日々の労働や生活に対する彼らの熱量は圧倒的に高く、
石見銀山周辺の街は昼夜問わず活気に溢れているのでした。

で、この物語の主人公は堀子ではなく「金吾」と言う男。
石見国大森代官所に江戸から派遣された中間です。
金吾は、かつての上役・小出儀十郎からの密命を帯び
大森代官所の代官・岩田鍬次郎の身辺を探っているのですが
岩田の失態を期待しているらしい小出の意に反して、
岩田鍬次郎は切れ者として石見銀山の秩序を守り通します。

金吾の目を通して、堀子達の思い、代官所の人々の生き様が
それぞれに生き生きと描かれていきますが、
人が「銀山=宝の山」と言う特殊な環境に生活する時、
嫌でもそれぞれ本当の姿が露わになってくるものらしく、
金吾は特に、堀子の「与平次」のひたむきさ懸命さに触れ
自身も石見銀山のそばで大きく変わっていくのでした。

本作は「直木賞受賞」作品という事で
物語自体はとても良かったし楽しめたのですが、
途中から文章がちょっとくどい感じがしてきて、
大感動!とまではいきませんでした。
でもこれはもう完全に好みの問題だと思うので、
「輝山」ぜひぜひ読んでみてください。

最後に、与平次が金吾に言った言葉で締めくくります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
人ってのはいずれ、会った奴とは別れなきゃならねえんだ。
だったらせめて、この先のお互いの無事を願いながら、
別れようじゃねえか。
生きてる者同士が二度と会えなくなるってのはよ、
お互いが死んじまうのも同然だろう。
だとすりゃあ誰かが死んじまった時も、
そいつはただ旅に出ただけだ、
どこか遠くで元気にやっていると考えりゃ、
ただそいつの幸せだけを願っていられるじゃねえか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




今日のリス友。
木蓮の木の影から顔を出しているピコチン君です。
今日もほんと可愛いよ〜〜〜 
IMG_0878(今日は人形の紹介はありません。)

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小川糸著「キラキラ共和国」を読みました。
IMG_20231108_110445以前、同じ著者の本「ツバキ文具店」を読みましたが、
今回読んだ本はその本の続編です。
( 「ツバキ文具店」を読みました。 )

ツバキ文具店を営む鳩子(ポッポちゃん)は
この続編で結婚をして新生活を始めています。
お相手は、以前から時々お店に遊びにきていた
近所に住む可愛い女の子「QPちゃん」のお父さん。
数年前に妻を不幸な事件で亡くしてから
シングルファーザーとして頑張ってきた男性です。
「ツバキ文具店」にその辺の経緯が書かれていて
鳩子と親しくなっていく様子もあったのですが
詳しい事はすでに忘れてしまっていたので(笑)
あえて「ツバキ文具店」は読み返さずに
それはそれとして、この本を読みました。

どこを読んでも優しくふんわりとした風を感じる
なんとも言えない感じの物語なのですが、
鳩子とQPちゃんと彼女のパパ(ミツローさん)が
お互いの色々な感情に揉まれながらも
少しずつ家族になっていく姿が愛おしく、
それだけに内に秘められた激しい愛情も感じられて
切ない気持ちにもなる物語でした。
鳩子が日々の小さな幸せに心をふるわせて
「どうかこの幸せが長く続きますように・・・」
と祈るような気持ちで暮らしている姿が清らかで
何だか手を合わせたくなるような感じでした。

もちろん今回も代書の仕事を誠実にこなし、
依頼人達に小さな幸せを届ける鳩子でしたが、
特に印象に残った代書の依頼を挙げるとすれば
「亡くなった夫からの手紙」を依頼した女性でしょうか。
生前家族に迷惑をかけ通しだった夫の突然の死に、
泣きたくても全く泣けず四十九日を前に苦しむ彼女が
「夫からの詫び状」を依頼した話・・・
IMG_20231113_000227誰かに伝えたい思い、誰かに言って欲しい言葉、
彼女に限らず誰の心にもありますよね・・・
が、自分が常に素直に思いを伝えている訳ではないので
(思いを屈折させて変化球になる事が多いような?)
思いはできるだけまっすぐ伝える努力をしないとね、
とこの本を読んで改めて思わされましたよ。



今日のリス友。
これは・・・ピコチン君でもポコチン君でもなく
「モフチン君」とでも呼ぼうかな?
もう誰が誰だかわからなくなってきた・・・
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(今日は人形の紹介はありません。)

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