人魚がドレスに着替えたら

美しい自然がいっぱいの、アメリカ・オレゴン州に住んでいます。 手芸が大好きで、今はせっせと着せ替え人形を作る日々です。 出来上がった人形の紹介や日々の出来事、庭に遊びにくるリス友の様子など、いろんなことを綴っています。

タグ:オススメ本



高野秀行著「語学の天才まで1億光年」を読みました。
IMG_20240315_154328高野秀行氏の著書は去年2冊ほど読んで
どちらも本当に面白いノンフィクションでしたが、
今回も非常に興味深く楽しく読めました。
( 「異国トーキョー漂流記」を読みました。 )
( 「辺境メシ」を読みました。 )

この本に書かれている猛烈ぶったまげ体験談は
著者が19歳から29歳までの10年間の実体験で、
ミャンマー、アフリカ、アマゾンなどの辺境の地を
情熱的に巡った経験を綴ったノンフィクションです。
ある時はアヘン栽培を体験するために、
またある時は謎の生物「ムベンベ」を探しに。
「高野さんて人は、どんだけ辺境好きなわけ?」
と何度も呆気に取られてしまう内容になっています。

この本のテーマは表題の通り「語学」なのですが、
謎の生物や未知の少数民族などを探すためには
現地の言語を学ぶ事が一番大事なスキルであり、
高野氏は新たな探検に出発するたびに、
新たな言語を学ぶことになります。
語学学校に通えれば上等で、文字もない言語となれば
現地で手探りで学ばねばならず、その苦労たるや・・・
が、彼の強烈な辺境愛の前にはそんな苦難もなんのその
現地の人々と熱い友情を築き上げながら
その言語をものにしていくのでした。
その辺の経緯は驚嘆&敬服&ある意味羨望すら感じて
本当に楽しく読めました。

私がしみじみ感心し笑ってしまったのは、
高野氏がアフリカに行くためにフランス語を学んだ後、
パリに行った時の話でした。
人々の憧れの地にいながら全然楽しくなかったそうで
理由が、謎の生物も未知の少数民族もいないから、と。
おフランスはそんな国じゃないですからね。
高野氏の言語を学ぶ時の純粋なワクワクは、
「謎」のものに出会いたいと言う冒険心から来るわけで
全編通じて、彼の猛烈な「辺境偏愛」が感じられて
清々しいほどでした。おすすめです。



今日のリス友。
そこらの雑草なんか食べちゃって、
引き続きダイエットに励んでいるらしいモッフーですが、
ちょっぴり食べてもうおしまいでした。
IMG_1113IMG_1114IMG_1115IMG_1116ライブドアアプリでフォローが出来ます。




先日「球根セール」で買ったアマリリスが
綺麗に咲いたので切り花にしました。
鉢植えのままだと私以外は誰も見ないので
花瓶に飾りましたが、どうでしょう?
ゴージャス〜ですよね?✨✨✨
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話は変わって・・・
井原忠政著 「弓組寄騎仁義」を読みました。
「三河雑兵心得」シリーズの第4弾です。
百姓だった茂兵衛(17歳)が足軽となり、
そこから彼の才覚でどんどん出世をしていく
痛快爽快戦国足軽出世物語です。(漢字過多)
IMG_20240315_154408前回の話では「足軽小頭」となり、
10人の手下をまとめる頭となった茂兵衛ですが、
( 「足軽小頭仁義」を読みました。 )
今なお変わらず、家康を主君として仕えており、
今回は松平善四郎率いる弓組の筆頭寄騎として
ついに騎乗の身分となっています。
とは言え、歳若く小柄で非力、弓以外の武芸も不得手で
ついでに馬も苦手なダメダメな頭・善四郎と共に、
自身も馬に乗るのは初めての茂兵衛は、
山野を騎馬でかけるのが日課となっているのでした。

で、ある時、茂兵衛は善四郎から嫁取りを勧められ
その相手はなんと善四郎の実の姉・寿美・・・
寿美は出戻りとは言え歴とした松平家の人間であり
初恋の人・綾女の事をまだ忘れられずにいる茂兵衛は
なんとも複雑な心境に・・・
が、寿美の方が先に茂兵衛にぞっこんとなり(笑)
なんだかんだで二人はめでたく夫婦になります。

今回はさほど派手な戦いの場面はありませんが、
武田信玄の亡き後を継いだ武田勝頼との攻防や、
先の戦いで信長の助言を聞かず大敗した家康と
強大な勢力を持つ信長との微妙な関係性など、
「家康って最初はこんなに劣勢だったのね?」
と日本史に疎い私は改めて知る事ばかりでした。
(史実に基づいているので、大筋は合ってるはず。
冷徹で強力な信長を心底恐れながらも、
道を切り開こうとする苦労人・家康の姿が
鮮やかに目に浮かぶようで読んでいて楽しかったです!

善四郎が、茂兵衛や一人の足軽の勇敢な行動に心打たれ
自身も大きく成長していく姿もとても清々しく・・・
そしてこの回では茂兵衛だけでなく
弟の丑松、朋輩の辰蔵もめでたく嫁を迎えます。

茂兵衛の出世は自身の才覚と人柄によるものなのですが
同時に人々の取り立てや影の配慮によるものも大きく、
茂兵衛は今回その事を改めて知る事となり、
多くの人々の思いが又彼を大きく成長させるのでした。
このシリーズ、月に一冊づつ読もうと思っていましたが、
先が読みたくて読みたくてしょうがないのです。
でも逆に少しずつ楽しみたい気持ちもあって、
ちょっと困っています。 




今日のモッフー。
またどこかで地面を掘ってきたらしいです。
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一穂ミチ著「青を抱く」を読みました。
IMG_20240228_154234 「ボーイズラブ」が大好きな方におすすめの本です。
BLコミックに出て来るような美しい青年たちを
好き勝手に想像しながら読むと盛り上がれます。(笑)

小さな海辺の街で暮らす泉(いずみ・男性)26歳は
毎日海岸でゴミを拾うことを日課にしていますが、
ある日、その海岸で弟の靖野(しずの)にそっくりの
男性を見かけ思わず「しずの」と声をかけます。
実は彼の弟は水難事故で2年前から昏睡状態で、
以来、泉の心が晴れる日はなかったのです。
しかも事故の前日、泉は弟から「好きだ」と告白され
心の整理もつかないまま弟は事故?で昏睡状態に・・・
「泳ぎが誰よりも得意な弟がなぜ?」と言う思いを抱え
苦しんでいた時に、弟そっくりの男・宗清が登場して
泉の気持ちは乱れていきます。
宗清のストレートなアプローチに反発しながらも
どんどん彼に惹かれていく泉・・・

二人のイチャイチャシーンは結構生々しく描かれていて
「おおおおお!」と思いましたが(笑)
この本のタイトルと青い表紙のせいもあってか、
彼らの関係性が青く透明で美しかったです。💎✨💎✨

ちょっと出来過ぎなストーリーではありましたが、
なぜ靖野と宗清がそんなにも似ているのか?に繋がる
彼らの母親たちの物語もちょっと描かれていて
とにかく優しい人たちばかりが登場するいい物語でした。
BL好きな方におすすめです。




「ラオフェン」人形、完成しました。
IMG_20240304_172555IMG_20240305_105546IMG_20240305_105415小説にせよ、ドラマや映画にせよ、このBLものを
普通の男女の設定だったならばと想像してみると、
途端に全てのキラキラエピソードが色褪せて
ありふれた陳腐なラブストーリーに感じてしまうのは
本当どうしてなのでしょうねえ?
なんだかんだ言っても、まだまだ今の世の中では
ボーイズラブは障害も多く成就、継続が難しいもの、
だからこそ、それが出来た彼らは美しい・・・
こんな感覚なのかなと思います。
しかもドラマや映画の中の彼らは美しい人ばかりだし
妄想が膨らむのもしょうがないよね・・・




今日のリス友。
クルミを堪能中のピコチン君です。
完全に蘇ったピコチンの尻尾を見よ!短いけど。
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丸山正樹著「デフ・ヴォイス・法廷の手話通訳士」 
を読みました。
ミステリー要素もあって読み応えがありました。
IMG_20240221_164950主人公の荒井尚人は、「ろう者」の両親と兄を持ち
その中でただ一人「聴者」= CODA (コーダ)として
生きてきた40代の男性です。
( CODA = Child of Deaf Adults )
家族との会話は「日本手話」と呼ばれる手話を使い、
日本語に当てはめていく「日本語対応手話」とは違って
先天性ろう者が表情等も交えて使う「日本手話」は
多くのろう者にとっては彼ら独自の大事な言語なのです。

尚人は家族の中で自分だけが異質であった事の苦悩と
家族へのわだかまりを抱えたまま社会人となりますが、
仕事で挫折した後、離婚も経験することに・・・
生活のために「手話通訳士」となる尚人ですが、
ある時、ろう者も含めた弱者を救う団体に請われて
その代表の手塚瑠美と知り合い、彼らと共に働く事に。
実はその女性は15年程前、尚人が警察署に勤務当時
成り行きで手話通訳を担当した容疑者の娘でした。
「おじさんは私たちの味方なの?それとも敵なの?」
当時子供だった瑠美が手話で尚人に問うた言葉です。
瑠美は、自分の父を理解しようと努めた尚人を忘れず
成人してからも尚人を探していたのでした。
手話通訳士としての仕事を続けるうちに
瑠美の家族が関わった過去の事件の真相が明かされ
その過程で尚人自身も大きく変化して行く事に・・・
弱者への差別や性的虐待など描かれるテーマは重く
100%ハッピーエンドでもありませんでしたが、
読後感はとても良かったです。おすすめです。



「ラヴィーネ」人形、ここまで出来ました。
IMG_20240226_163850IMG_20240226_172256一昨年「コーダ あいのうた」と言う映画を観て
その時の精神状態が最悪だった事もあって(?)
世の評価はとても高いのに「これ大した事ないな。」
なんてその時は思ってしまったのですが、
この映画の主人公の女の子も尚人と同じ家庭環境で育ち
この二人のコーダたちの思いは重なる所ばかりでした。
もう一度観返したら違った感想になるかも・・・
( 「コーダ あいのうた」を観ました。 )





今日のリス友。
モッフーの右頬に輝く一本の白ヒゲ・・・
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レイチェル・ウェルズ著、中西和美訳
「 通い猫アルフィーの奇跡」を読みました。🐈🐈🐈
IMG_20240219_184021この可愛い表紙が気に入って購入した本でしたが、
期待以上に心がジワ〜〜っと温かくなる物語でした。
とにかくアルフィーが可愛すぎた!!!
猛烈に健気でいじらしく、ぎゅう〜っと抱きしめて
なでなでしまくり、チュールもいっぱいあげたい!
アルフィー、愛おしすぎるニャンコでした。

物語の舞台はイギリスのロンドン。
アルフィーは4歳のイケメン猫(イケニャン😺)で
マーガレットと言う女性と幸せに暮らしていましたが、
ある日、高齢のマーガレットは亡くなり、
それと同時にアルフィーは家を失って野良猫に・・・
外の世界で生きるのが初めてのアルフィーにとっては
餌を確保するのも一苦労、日に日に痩せてボロボロに。
そんな時、友達の猫の勧めでとある住宅地に辿り着き、
「エドガー・ロード」と言う通りの4軒の家を選んで
「通い猫」として生きて行く決心をします。
4軒もの家を選んだのは食いっぱぐれたくなかったから。
辛く厳しい野良猫暮らしに心底懲りたアルフィーは
その4軒の家で愛想を振りまいて気に入ってもらい、
やっと餌も寝床も心配のない生活を手に入れますが・・・

その「エドガー・ロード」の住人達は皆いい人揃い、
でも皆問題を抱えていて、アルフィーを悩ませます。
クレアは、不倫をした夫と別れ一人暮らしを始めた女性。
傷心を抱え泣き暮らしていた彼女にとって
アルフィーは温かな癒しであり話し相手・・・
少しづ元気になって行くクレアに一安心したのも束の間
DV男と付き合い始めアルフィーの心配は尽きません。
ジョナサンは、ロンドンに引っ越し働き始めたイケメン。
一人暮らしには大きすぎる豪邸に住んで、
ガールフレンドも取っ替え引っ替えなのですが、
アルフィーには彼の寂しさがよくわかるのでした。
フランチェスカはポーランドから夫と幼い息子二人と共に
ロンドンに移り住んだ女性。国の家族を懐かしみながらも
子供達と共に英語を学びながら懸命に子育てしています。
その隣に住むポリーも引っ越して来たばかりの新米ママ。
夫が仕事で忙しいためにワンオペでの子育てで
すっかり育児ノイローゼになっていて・・・

この4軒の家をあちこち忙しく移動しては
それぞれの抱える問題を解決しようと
猫なりに悩んで頑張るアルフィーなのでしたが、
その姿がもう本当に健気で・・・
アルフィーという一匹の通い猫によって
この4軒の家の住人達は繋がる事になるのですが
最後はうるうる泣けてくる感動にゃんこ物語でした。
アルフィー、うちにも通って来てくれーーーー!!!




今日のリス友。
うちの「通い猫」ならぬ「通いリス・モッフー」です。
餌台の上でスリスリしています。
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(今日は人形の紹介はありません。)

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原田マハ著「暗幕のゲルニカ」を読みました。
この小説もアートフィクション(サスペンス)です。
IMG_20240218_125510以前読んだ「リボルバー」と同じように、
( 「リボルバー」を読みました。 )
一人の画家とその名画に関わる女性の物語です。

ニューヨーク近代美術館( MoMA  )で
キュレーターとして働いている八神瑤子は、
「9.11」の同時多発テロで夫のイーサンを失います。
悲しみに暮れながらもMoMAでの「ピカソ展」に向けて
必死に仕事を続ける瑤子なのでしたが、
テロ撲滅を掲げた戦いが「戦争」の様相を呈していく事に
疑問を感じながら危機感や悲しみも募らせて行き
反戦のメッセージを強烈に込めた作品「ゲルニカ」を
ピカソ展の主役にすべく所蔵美術館への交渉を始めます。

この「ゲルニカ」は有名なので作品は知っていましたが、
「ゲルニカ」が何を意味するのかは全く知りませんでした。
「ゲルニカ」とはスペインの小さな街の名前で、
1937年ヒトラー軍の空爆で破壊し尽くされた街・・・
その頃パリに住んでいたスペイン出身のピカソは
そのニュースに戦慄、激怒し、痛烈な反戦の意味を込めて
この「ゲルニカ」を描き上げたのだそうです。

そんなメッセージ性の強い絵画「ゲルニカ」は
現在はスペイン、マドリッドの美術館に展示されており、
巨大な絵画( 349.3 x 776.6cm )のため運搬も難しく
その美術館からの移動は許されていない作品。
そんな作品をニューヨークまで動かそうと奔走する瑤子は
「ゲルニカ」を狙うスペインのテロ組織に拉致され
命の危機に晒される事に・・・

この物語は実在した人物、実際にあった出来事とともに
フィクションの部分が重なって物語が進んでいくのですが
ピカソの人生を辿る部分などは特に読み応えがありました。
特別、絵画や芸術に強い興味がある訳でもない私でも(笑)
原田マハ氏のアートフィクションには毎回感動です。



「葬送のフリーレン」の第7弾は、
「ユーベル」を作ってみようと思います。
まずはイラストから・・・
chara04_full1IMG_20240211_143518ピカソは生前1万点以上もの作品を制作したらしく、
日本の大きな美術館でも、それぞれに多数の作品を
所蔵しているらしいのですが、
私は日本では彼の作品を見た事がありませんでした。
が、15年ほど前にニューヨークに行った時に
メトロポリタン美術館で初めてピカソの作品に触れました。
私の中では「ピカソ=変な絵を描く人」だったので 
そこに展示してあった「盲人の食卓」と言う作品を見て、
正直固まってしまったのですよ。
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「ピカソってこんな絵も描く人だったの!?」と言う思いと
この絵から伝わって来る底のない孤独や悲しみが強烈で、
「こんな悲しい絵があるなんて・・・」とショックでした。
本当、絵が持つ力ってすごいんですよねえ・・・




今日のリス友。
久しぶりに、塀の上のモッフーです。
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「三河雑兵心得シリーズ」第二作目、
井原忠政著「 旗指足軽仁義」を読みました。
IMG_20240210_115154先月読んだ「足軽仁義」の続きです。
( 「足軽仁義」を読みました。 )
百姓だった茂兵衛が足軽になって5年。
今は家康直属の旗本先手役の一員となって、
豪傑本多平八郎忠勝に仕え可愛がられています。
戦の時には平八郎の大きな旗印を掲げて、
仲間を鼓舞したり、自分たちの居場所を示したり
茂兵衛には大事な役目が与えられているのです。

戦国時代のことなので、合戦に次ぐ合戦で
茂兵衛が戦さの度に手柄を立てて出世していく姿が
今回もまたとても面白く描かれていました。
家康、信長など実在の人物が多く登場するので
その人物の描写もとても興味深くて・・・

茂兵衛はこの物語で敵方の女を助け恋をします。
それまで出世に強い欲のなかった茂兵衛も、
女の身分と釣り合うようにと奮闘して
最後には「侍」の身分を与えられるのですが・・・
彼の恋は叶うのか、失恋に終わってしまうのか・・・
女心が掴めず悩む茂兵衛がいじらしくもあり滑稽で、
仲間の辰蔵や弟の丑松の応援もまた微笑ましいのです。

が、今回茂兵衛は味方の男に撃たれ重傷を負う事に。
男は先の戦で茂兵衛が兜首を取った侍の息子で、
勇者の誉高かった父が足軽にやられた事が許せず、
味方のふりをして茂兵衛に近づいたのでしたが・・・
この男・横山左馬之助とのやり取りも面白く、
あっという間に読んでしまいました。

このシリーズは今のところ13巻出ているので
一月に一巻ずつ読もうと思っていたのですが、
茂兵衛がどうなったのか続きが気になってしまい、
今3巻目を読み始めたところです。
まだまだ続きがあるので、本当楽しみです。



今日のリス友。
またまたモフモフちゃんです。
お天気が良かったので影もくっきりと・・・
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(今日は人形の紹介はありません。)

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木内昇著「櫛挽道守」を読みました。
この物語、本当に良かった!大感動でした。
IMG_20240124_094655幕末、時代が大きなうねりの中にいた頃の物語です。
木曽で一番の腕を持つ櫛挽職人の父・吾助に憧れて
自らも櫛挽職人を目指す「登瀬」が主人公。
女は嫁いで子供を産み家を守るのが当たり前の時代に
登瀬は寝ても覚めても頭にあるのは櫛挽の事ばかりで
勝手仕事は二の次三の次、ほぼ母や妹に任せきり・・・
父の技に近付こうとひたすら努力を続けていきますが、
彼女の年頃の娘らしからぬ「櫛挽」への異常な情熱に
周りの人々はドン引き・・・

せっかくの良い縁談もめでたく(笑)破談となり
櫛挽職人への道をさらに邁進し始める登瀬でしたが、
吾助の弟子となって同じ家に寝起きをするようになった
イケメン櫛挽職人の登場で、登瀬の心は大きく乱れます、
「コイツには負けられない!」と言う競争心で。

で、この家族に、大きな影と共に光も与え続けるのが
不慮の事故で12歳で亡くなった登瀬の弟・直助。
登瀬は、自分たちの知らなかった弟の姿を知ろうと
彼の友達だった源次から時々話を聞くようになります。
長い時間をかけて、直助の想いや夢が明かされて行き
登瀬の人生に大きな影響を与えていく事に・・・
その過程で登瀬と源次の関係も変わって行くのですが
この二人の関係がもう本当に切なくて切なくて
何度も泣かされました。

私はこう言う物語に弱いと言ったらいいか、
こう言う生き方に憧れると言うか、
一つの事に脇目も振らずに打ち込まずにいられない、
傍目にはただの頑固者の変わり者と思われても、
全ての事を犠牲にしてもやり遂げたい事がある。
もしかしたら私が一番憧れる生き方かもしれません。
この本は超おすすめです。




「フリーレン」人形、イラストをもとに
こんなふうに生地を用意しました。
IMG_20240125_173527このイケメン櫛挽職人、見目も良ければ才能もあり
見聞が広く商才もあり、非の打ち所がないのですが、
登瀬が常に彼をライバルとして敵視しているためか
彼の印象は常に胡散臭く、何か企んでいるように見えて
「最後の最後に大どんでん返しがあったりして?」
なんてかなり勘繰って読んでしまいました。
本当にどんでん返しがあるのか、ハッピーエンドなのか、
その辺は、読んでみてのお楽しみ〜〜〜 



今日のリス友。
またまたモッフーです。でかい・・・
IMG_0911ライブドアアプリでフォローが出来ます。


 



澤田瞳子著「輝山」を読みました。
IMG_20240115_103742この物語は、島根県の石見銀山で働く堀子たちや
彼らを取り巻く人々の生き様を描いたものです。
石見銀山は戦国時代から江戸初期までが最盛期らしく
でもこの物語は江戸後期の弘化年間の話・・・
物語の舞台が銀山だからか、この本を読んでいる間中
いつも薄暗い中で一人歩みを進めているような
そんな感覚が続きました。

銀山で常に危険と隣り合わせで働く堀子達ですが、
その過酷な労働環境から、ほとんどの堀子達は
「気絶(けだえ)」に罹って40歳前に亡くなる定め。
それでも、いやその運命を静かに受け入れているからこそ
日々の労働や生活に対する彼らの熱量は圧倒的に高く、
石見銀山周辺の街は昼夜問わず活気に溢れているのでした。

で、この物語の主人公は堀子ではなく「金吾」と言う男。
石見国大森代官所に江戸から派遣された中間です。
金吾は、かつての上役・小出儀十郎からの密命を帯び
大森代官所の代官・岩田鍬次郎の身辺を探っているのですが
岩田の失態を期待しているらしい小出の意に反して、
岩田鍬次郎は切れ者として石見銀山の秩序を守り通します。

金吾の目を通して、堀子達の思い、代官所の人々の生き様が
それぞれに生き生きと描かれていきますが、
人が「銀山=宝の山」と言う特殊な環境に生活する時、
嫌でもそれぞれ本当の姿が露わになってくるものらしく、
金吾は特に、堀子の「与平次」のひたむきさ懸命さに触れ
自身も石見銀山のそばで大きく変わっていくのでした。

本作は「直木賞受賞」作品という事で
物語自体はとても良かったし楽しめたのですが、
途中から文章がちょっとくどい感じがしてきて、
大感動!とまではいきませんでした。
でもこれはもう完全に好みの問題だと思うので、
「輝山」ぜひぜひ読んでみてください。

最後に、与平次が金吾に言った言葉で締めくくります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
人ってのはいずれ、会った奴とは別れなきゃならねえんだ。
だったらせめて、この先のお互いの無事を願いながら、
別れようじゃねえか。
生きてる者同士が二度と会えなくなるってのはよ、
お互いが死んじまうのも同然だろう。
だとすりゃあ誰かが死んじまった時も、
そいつはただ旅に出ただけだ、
どこか遠くで元気にやっていると考えりゃ、
ただそいつの幸せだけを願っていられるじゃねえか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




今日のリス友。
木蓮の木の影から顔を出しているピコチン君です。
今日もほんと可愛いよ〜〜〜 
IMG_0878(今日は人形の紹介はありません。)

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津村記久子著「水車小屋のネネ」を読みました。 
IMG_20231229_231910500ページ近い長編ですが楽しく読めました。
1981年春、理佐は18歳、妹の律は8歳。
理佐は高校卒業後短大に通えるはずだったのが、
その入学金は母親が恋人のために使ってしまい、
同時に律が度々その恋人に虐待されている事を知り、
妹を守るためにも理佐は家を出る決意をして
「そば屋のバイト+鳥の世話」という仕事を見つけて
律を連れて新しい街で暮らし始めます。

で、「鳥の世話」という不思議な仕事の内容とは・・・
そば屋の隣には水車小屋があって石臼でそばを挽いており
そこにはその石臼が空挽きをしないように見張っている
賢くおしゃべりな鳥、ヨウムの「ネネ」がいて
そばが残り少なくなってくると「空っぽ!」と叫ぶので
それに合わせて石臼にそばの実を継ぎ足すと言う作業と、
音楽が好きな「ネネ」に曲を選んで聴かせたり
話し相手になってあげたりする事・・・
ヨウムは3歳児ほどの知能があって寿命も約50年の
かなり長命な鳥なのだとか・・・

ほとんど何もない状態から幼い妹と始めた生活は
理佐にとっては毎日が綱渡りのような
本当に不安だらけの心許ないものだったのですが、
彼女たちを守り助けようとする多くの人々に囲まれて
理佐と律はその街で生活を続けることになります。
物語は1981年から2021年まで続き
理佐が58歳、律が48歳になるまでの出来事が
静かに温かく描かれています。

この物語に出てくる人々は本当に普通の善良な人々。
でもそれぞれが持つ小さな良心や優しさが繋がって
誰かの心を救っているのだと言う事を信じさせてくれる
本当に心が静かに豊かになる物語でした。
「自分はおそらく、これまで出会ったあらゆる人々の
良心でできあがっている。」と律が振り返るのですが、
私も又律と同じように多くの人々の良心に助けられて
今があるのだと思わずにいられなくなりました。
大事件も派手な出来事も何も起こりませんが、
ずっと心がほんわかし通しの心地よい物語でした。
時間のある時にゆっくり読むのにおすすめです。



「アリス」の着せ替え人形、完成しました。
IMG_20231229_175647IMG_20231229_175832IMG_20231229_175859このヨウムと言うおうむに似た鳥ですが
「ネネ」が英語の歌を上手に歌ったり踊ったり、
人と会話らしきものを交わせたりするのには
何度もほっこりさせられました。
で、実際にヨウムが喋っている動画はないかと
探してみたのですが、「ネネ」みたいなヨウムは
あまりいないみたいです・・・
喋っても「チン⚪︎」と下品な事を言ったり(笑)
人の声もそんなに上手には真似られていなかったり。
やっぱり人の声の真似なら九官鳥ですよね?




今日のリス友はモフモフちゃんです。
いろんな「モッフー地蔵」をご覧ください。
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