塩田武士著「存在のすべてを」を読みました。
以前同じ著者が書いた「罪の声」を読んだのですが、( 「罪の声」を読みました。 )
今回の物語も、大きな事件(誘拐事件)が絡み、
結局犯人が捕まらないまま時効になったものを
刑事と記者が真実を追い求めて真相に辿り着く物語で、
とても読み応えがありました。
1991年、横浜近辺で誘拐事件が2件発生します。
ほぼ同時に起きた事件で警察は極度の緊張を強いられ
結局身代金受け渡しに失敗して犯人は捕まえられず・・・
最初に誘拐された少年はすぐに発見されるものの、
もう一人の被害者、内藤亮・4歳は戻らないまま。
警察の調べもほとんど進まぬままに時が過ぎますが、
事件から3年経ったある日、7歳になった亮が一人、
突然祖父母宅(祖父は会社の社長)に現れ、
事件は急展開するように見えるのですが・・・
誘拐事件が起こる前、亮は母・瞳に育児放棄されて
ずっと辛い幼児期を送って来た子供でした。
しかし「空白の3年」の間に亮はしっかりと躾をされ
幼い頃からあった「画才」に相当の磨きがかけられて
戻って来たのです。
亮の「空白の3年間」に一体誰がどのように関わり
誰が彼を我が子のように慈しみ育てたのか・・・
が、亮は決してその間誰と過ごしていたのかを話さず、
やがてこの誘拐事件は時効を迎えます。
事件から30年近くが経ったある時、
とある記事から、謎の多い「如月脩」と言う画家が
実は「内藤亮」である事が発覚し、
新聞記者の門田は、時効になったこの誘拐事件を
また調べ直すことに・・・
この事件に関わった警察や新聞記者、被害者と家族、
亮の「空白の3年」に関わった人々の思いや生き様が
本当に鮮やかに描かれていて重厚な物語でした。
切なさ苦しさに胸をえぐられる場面も多いのですが
読後感はとても良いです。超おすすめです。
「クリスマスオーナメント」完成しました。
皆さんは、どの組み合わせが好きですか?


この物語を読んで心底感動し楽しんだのにこんなことを言ったら怒られそうですが(?)
「今時こんなに熱い刑事や記者が存在するのか?」
と内心思ってしまいました。
時効になった事件を何の見返りもなく自腹を切って
多くの場合は何の収穫も得られない聞き込みを続け、
ある者は定年してからもそれを続ける・・・
ドラマで見るような見事な事件解決は実際には皆無で
徒労と言えるような捜査の連続が現実なのだろうと
こう言う物語を読むと実感させられます。
それだけに、今これをする人間が何人いるのだろうか?
と冷めた気持ちで思ってしまうのです。
いつの世にも必ずそう言う人は存在しているはずですが
「熱血」のつく人々が確実に減っている気がするのは
私だけではない気がしますよ・・・
今日のリス友。
「モッフースマイル」をお届けします。
ライブドアアプリでフォローが出来ます。




















































