塩田武士著「罪の声」を読みました。
IMG_20240510_213143_Bokeh表紙の写真の通りすでに映画化されているので
ストーリーを知っている人も多いかもしれません。

「テーラー曽根」を営む曽根俊也(30代半ば)は
ある時、古いカセットテープを見つけます。
再生してみると、自分の幼い頃の声が録音されていて
それは昔日本中を震撼させた脅迫事件に使われた
男児の声と全く同じものだったのです。
悩んだ末、亡き父の友人でもある堀田信二に相談し
何か心当たりのあるらしい堀田と共に、
すでに時効となった事件の真相を探り始めます。
「なぜ自分の声が当時の犯行に使われたのか?
自分は犯罪に関わっていたのだろうか・・・?」
全てを失いそうな恐怖に苦しめられながらも、
当時誰も行き着くことのできなかった真相に
俊也は堀田と共に近づいて行く事に・・・
一方、新聞社の記者・阿久津英士(30代半ば)も
この未解決事件を探る仕事を上司から押し付けられ、
捜査の末にやがて俊也に行き着くのですが・・・

俊也は他にも二人の子供の声が使われた事を知り
その二人の行方も探すのですが、
明かされる二人のその後の人生の過酷さ残酷さは
読んでいて本当に辛かったです。
この事件は社会を恐怖に陥れた罪深いものでしたが、
犯人らが身勝手に利用し子供達に負わせたもの、
その子供達の人生を残酷に狂わせた事こそが
この事件の本当の罪だったのではと思わされました。

これは「グリコ・森永事件」をモデルにしており、
多くの場面で史実通りに再現されているので、
リアリティが半端なく本当に読み応えがありました。
楽しい話ではありませんが、おすすめです。




今日はウサ友です。🐰🐰🐰
久しぶりに庭に遊びに来てくれました。
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