佐々涼子著「 エンド・オブ・ライフ」を読みました。
IMG_20250305_091242これは、ノンフィクション作家の佐々涼子氏が描いた
がんに罹患したある看護師の終末期記録です。

その看護師とは「森山さん」と言う48歳の男性。
佐々氏が在宅医療について取材を始めた2013年に
在宅医療に力を入れる病院で看護師として働いていたのが
森山さんでした。
その頃まだ一般的ではなかった在宅医療なので、
そんな選択肢がある事すら知らない人が多い中、
医師、看護師、理学療法士、ヘルパー、ケアマネージャーが
常に連携して患者の望む「終末期」を過ごせるように
全力でサポートしている側の一人だったのが森山さん。
自身のがんが見つかるまでに、多くの人の最期を見届け
自分なりの「終末期の過ごし方」を見つけていた森山さんは
自身も在宅医療を選択し闘病を続けます。
在宅医療といっても、投薬等の治療は基本一切受けず、
残りの時間を妻と二人の娘と楽しく過ごすことに注力して
同時に最後まで生きる事を諦めない生き方でした。

このノンフィクションには佐々氏本人の両親の介護記録も
描かれていて、私はこちらの方がかなり衝撃でした。
健康オタクでずっと健康に気を配って来た佐々氏の母親が
70代で病に罹り、嚥下障害のため胃ろうを選択した後
寝たきりの生活になってしまうのですが、
在宅で手厚い看護を続けたのが夫である佐々氏の父親。
「どんな姿になっても互いの存在が必要」と言う思いから
胃ろうも夫婦で選択して始まった新しい二人の生活でしたが、
身体の清拭ほか、おむつ交換、時には摘便もする献身に
「こんな選択をする夫婦もいるんだ・・・」
と正直言葉を失ってしまいました。

という事は、自分だったらしたくないしされたくない・・・
自分が還暦を過ぎた今、どんな選択をするかは別として
全く他人事ではないのだと恐怖心が湧いてきてます。

有難いことに、最近まで親の介護さえほぼ他人事で、
ましてや自分や夫の介護など「考えたくない案件」として
ずっと無視し続けてきました。
が、いろんな状況を想定して自分の希望も明確にして
家族に伝えていく事を始めないといけないかも・・・
一応夫婦で遺書は作ってあるので大枠は決まってますが、
(意識の回復が望めない時は延命治療はしない、とか。)
こういう具体的な記録を読むと、まだまだ足りないかも?
とちょっと不安にもなってきます。

それに最近、義母が私に頼み事をしてきて、
(先に夫に何かあった場合を想定して・・・)
「私に何かあって自分で意思決定が出来ない時は
私の遺言に沿って育美に決めてほしいんだけど、
頼んでもいいかしら?」と。
えええーーー私に頼むの?責任重すぎるーーー!
「他に頼んでくれ!」と言う気持ちになったのですが、
夫の他の兄弟は遠方に住んでいて当てにならないし、
私がやるしかないらしい・・・(泣)
「じゃあ、色々細かく決めて文章にしておいて下さい。」
と頼んで、了解しましたって事にはしましたが、
本当夫にはまだまだ元気でいてもらわないと!

とにかく色々考えさせられるノンフィクションでした。
あーーー考えたくないーーーーー嫌だーーー 
ギリギリまで見ないふりして後はなんとかならないかな?
無理か?ダメか?はあ〜〜〜(深い深いため息)




これまで作ったメガネケースの全員集合です。
どれがお好みでしょうか?
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今日のリス友は、モフモフちゃんです。
白ひげが眩しい!
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