池井戸潤著「ハヤブサ消防団」を読みました。
20250607_101234以前、「下町ロケット」を読んだ事があるのですが、
その時はかなり楽しく読んだ記憶があります。
でもそれは大分前の事で久しぶりの池井戸作品でした。

物語の舞台は名古屋から車で1時間半ほどの山間の町。
主人公の作家・三馬太郎(30代)は東京を離れ、
亡父の故郷であるこの町の「ハヤブサ地区」に転居、
新しい生活をスタートさせます。
東京では隣人の顔すら知らないのが当たり前でも
この山間の町ではお互いに助け合うのが当たり前。
太郎は早速ハヤブサ地区消防団入団を迫られ、😅😅😅
何もわからないまま「ハヤブサ消防団」の一員に・・・

が、入団早々にハヤブサ地区で火災が発生。
実はその年すでに何度かその地区で民家が燃えており、
「連続放火」の可能性に住民は不安の中にいるのでした。
そんな時、放火犯と疑われていた住民が死体で発見され
「放火&殺人」で小さな町は更にざわついていきます。
背景にはハヤブサ地区で密かに広がりつつあった
オウム真理教を彷彿とさせる新興宗教の存在があり、
太郎や仲間の団員達は真相究明を始めるのですが・・・

と書くと、何だか山奥で起こるおどろおどろしい怪事件、
みたいな感じなのですが、実際はそれとは全く違う印象で
小さな集落での人間同士の温かな付き合いであったり、
田舎ならではの昔から続く祭り事や行事、しきたり、
その土地でしか味わえない特別な郷土料理などなど、
そんなものの描写がとても細やかで楽しめました。
もちろん田舎ならではのめんどくささはあるのですが、
それ以上に終始温かなものに包まれている物語でした。
そして何よりも、人間はどこで暮らしていようとも
皆が苦悩や悲しみを抱えて生きていると言う事実に
逆に気持ちが平穏になっていくのを感じるラストで、
読後感はとても良かったです。

物語としては、ミステリー仕立てなのですが、
ハラハラドキドキは全くありません。😅😅😅
ハラハラドキドキが欲しい人にはお勧めしませんが、
山間の緑豊かな風景を想像し風を感じながら
のんびり読むのに良い物語だと思います。




今日のリス友は、白腹毛族のこの子です。
今年は例年になくチューリップ被害が甚大で(泣)
もう来年は地植えはやめようかと思い始めています。
それにしても、球根ってそんなに美味しいのかなあ?
美味しいんだろうねえ・・・😭😭😭
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