人魚がドレスに着替えたら

美しい自然がいっぱいの、アメリカ・オレゴン州に住んでいます。 手芸が大好きで、今はせっせと着せ替え人形を作る日々です。 出来上がった人形の紹介や日々の出来事、庭に遊びにくるリス友の様子など、いろんなことを綴っています。

タグ:おすすめ本



呉勝浩著「爆弾」を読みました。
20260512_102845この本、結末が気になりすぎて一気読みでした。
去年映画が公開されたようで(観た人いますか?)
1枚目の本の表紙には7人のキャストの写真が。
誰がどの役をやったのかは分からなかったのですが、
読み進める内に「この役はこの人ね?」となって
脳内イメージが鮮明な状態で読む事になりました。
こんな時自分だけのイメージで行った方が良いのか、
映画の俳優と重ねても良いのか、ちょっと迷いますが、
この映画は原作のイメージぴったりの配役だったので
まあどっちでも良いかな?😆😆😆
特に今回は、話の中に女性警官が登場するたびに
伊藤沙莉ちゃんの特徴的な声が脳内に響きました。

物語は、夜の都内の警察署から始まります。
暴行の容疑で「スズキタゴサク」なる男が捕まり
取調べ中に突如「10時に秋葉原で爆発があります。」
と「軽い霊感」とうそぶいて不吉な予言をします。
その後スズキの予言通りに爆発が起こり、
その後もスズキの「霊感」は当たり爆発が続き・・・
警視庁特殊犯捜査係の清宮と類家(るいけ)は
スズキから情報を引き出すべく知能戦に挑む事に。

爆発のたびに死傷者の増えていく過酷な状況下で
次の爆発の時間や場所を突き止めようとする捜査官と
市民を守るため駆けずり回る警察の極限の焦燥が伝わり
ページを捲る手が止まらない感じでした。

スズキが敢えて捕まり犯行をほのめかした意図や、
そこに至るまでの決して明るくなかったスズキの人生、
この犯行の影に存在した人々の理不尽な人生などなど、
「もしこんな事が現実に自分の身に起きたとしたら?
もし自分がこんな苦しみを抱えていたとしたら?」
と考えたらもう苦しくてどうしようもなくなるような
人間の闇の部分、この社会の残酷な部分が描かれていて
決して楽しくはないものの、読み応え十分でした。
すでに映画を観た人にも、まだ観ていない人にも
これはおすすめです。





今日のリス友は、モフモフちゃんです。
最近のモッフーはこんな感じです。
20260504_104147IMG_6774ライブドアアプリでフォローが出来ます。





柳広司著「「ジョーカー・ゲーム」を読みました。
20260419_113321いくつかの賞を受賞した究極のスパイ・ミステリー。
普段読まない分野の本なので「どうかなあ・・・?」
と思いながら読みましたがすごく面白かったです。

物語の背景となっている時代は1940年代・・・
帝国陸軍内に秘密裏に作られたスパイ養成学校は
「D機関」と呼ばれ、精鋭が育成されていましたが、
総指揮を取っていたのが「結城中佐」という軍人で、
自身も昔スパイとして拷問の末片手を失った男です。
結城は「死ぬな、殺すな、とらわれるな。」と言う
スパイとしての戒律を精鋭達に叩き込んでいきます。

目的の地に溶け込み「見えない存在」として生活し
その国の情報を集め本国に送る仕事・・・
スパイ同士でも互いの本名も経歴も知る機会はなく、
常に偽名と嘘の経歴を背負い生きていく人生なのです。
場合によっては何十年と続くかも知れない仕事で
たとえ偽装の手段として家族を持ったとしても、
任務終了後には家族には一言もなく消える存在です。

結城は言います、「諸君の未来に待っているものは、
真っ黒な孤独だ。孤独と不安。
やがて自分自身の存在すら疑わしくなってくる。
そこでは外部に支えられた虚構(フィクション)など
砂でできた城のように時間と共に崩れてゆく。
その時点で、大抵の者は任務を放棄し、敵に発見され
あるいは寝返り、さもなければ気が狂うだろう。」

任務が成功したとしてもその功績は誰にも知られず、
常に影の存在であり続ける事を受容して生きていく。
「こんなきつい仕事やりたがる人なんているの!?」
と、私はついつい思ってしまったのですが(笑)
結城中佐自身が敵に捕まり拷問を受けながらも生還し、
今自分たちの目の前で教鞭を取っている事実を前に
「彼に出来たのだから自分に出来ない筈はない!」
と強烈な自負心で奮起する人間もいるようで・・・
不思議な世界だ・・・😅😅😅

そうして育成された精鋭達による諜報戦のあれこれが
語られていく訳なのですが、これが本当面白かった!
「殺したり」「自ら死んだり」で明白な痕跡を残さず
ミッションコンプリートする事の難しさが
細部まで描かれていて楽しめました。おすすめです。





今日のリス友は、チップモンクです。
IMG_6744IMG_6755IMG_6761ライブドアアプリでフォローが出来ます。




金子玲介著「死んだ山田と教室」を読みました。
20260401_134504物語の舞台は大学附属の男子校の二年E組。
県内屈指の名門校なので生徒は基本皆優秀です。
が夏休みの終わりに、クラスの人気者の「山田」が
猫を助けようとして車に轢かれ亡くなってしまいます。
二学期が始まっても教室はお通夜のように静まり
賑やかで雰囲気の良かったE組の多くの生徒は
山田を懐かしんで意気消沈するばかり。
そこで教師が席替えを提案するのですが、
何と突然スピーカーから山田の声が聞こえ始め・・・
「山田がスピーカーに憑依したらしい・・・」😅😅😅
二年E組の生徒と教師はその事実を受け入れ(笑)
彼らだけの秘密にして山田と日々会話をするように。

と書くと、ただの荒唐無稽な話と言う感じですが、
全く違和感なく物語に引き込まれてしまいました。
と言うか、男子高校生達のおバカな会話に大爆笑!
久しぶりにお腹抱えて涙流して笑いましたよ。

で、山田との会話を楽しんでいた二年E組でしたが、
文化祭で山田を偲んで「山田カフェ」をやる事になり
それは、金髪のカツラを被り左頬にホクロもつけて
皆「山田」になって接客する「山田カフェ」。😆😆😆
当日カフェには数人の他校の生徒が訪れるのですが、
偶然にもそれぞれが「山田」を知っていて、
彼らの語る山田は、二年E組の皆が知る山田とは違い
口数も少なく目立たない存在だったようで・・・

大大大爆笑の後、切ない物語へと急展開して
尚更こちらの胸もギュギュッと締め付けられました。
山田と仲間達とのやり取りが本当に笑えて泣けて
気持ちが大きく振り切れてばかりの物語でした。

そして月日は流れ、二年生は三年生に、そして卒業。
山田は孤独の中でその場に存在し続けます。
高校を卒業した仲間達はその後どうなったのか?
山田はその後どうなったのか?
そもそも、山田はなぜ死んでしまったのか?

私も昔々、相当におバカなJK(笑)でしたが、
「山田や仲間達みたいに私だって必死だった!
周りにどう見えていてもあの頃は精一杯だった!」
なんて事を思わされて色々愛おしくなる物語で、
大爆笑&大号泣&猛烈な切なさに心揺さぶられる
青春物語で、超超超〜〜〜おすすめです!




今日のリス友は、なななななんと!!!😳😳😳
モフモフちゃん!!!ええええーーーー!!!
よくぞよくぞ戻って来てくれました!!!😭😭😭
一目見て「まさかモッフー?」と思いましたが
一気に感動でいっぱいに・・・待ってたよ!!!
20260401_09101020260401_09101320260401_09101420260401_091019ライブドアアプリでフォローが出来ます。




阿部暁子著「金環日蝕」を読みました。
20260330_113652この著者の作品を読むのは今回が初めてで、
普段はあまり読まないミステリーものでしたが
とっても良かったです!おすすめの本です。

物語の舞台は札幌・・・
近所に住む顔馴染みの高齢女性がひったくりに遭い
それを目撃した春風(はるか)は犯人を追いかけます。
偶然居合わせた高校生の錬(れん)も加わりますが、
二人は間一髪で犯人を取り逃してしまい・・・
その知人女性の希望で警察には届けなかったものの
犯人の落とし物に心当たりがあった春風は
大学の友人たちの協力を得て犯人探しをする事に。
が、錬に押し切られて二日間の期間限定の約束で
一緒に犯人探しをする事になります。
友人の協力と聞き込みで犯人像は見えて来たものの
結局時間切れで犯人は分からずじまい。
約束通り、それ以上深追いはせず探偵コンビは解散し
それで話は終わりになるはずでしたが・・・
春風にも錬にも、犯人探しをやめられない理由があり
春風は錬に了解を得ながら犯人を絞り込んでいきます。
逆に錬は秘密裏に核心に迫っていくのですが、
春風の過去、錬の父親の正体、ご近所さんの秘密、
犯人を恋慕する女性の存在などなども絡み合いながら
犯人究明の過程で全てが明かされる事にもなります。
理不尽に歪められた人生に抗う人が多く登場するので
その理不尽さに辛くなる場面も多いのですが、
読後感はとても良かったです。

個人情報を利用して詐欺を働く犯罪の手口なども
詳しく描かれていて勉強になりましたが、😅😅😅
「人を騙す」犯罪は無くならないのでしょうねぇ。
今の世の中「信じる」事は難しくなっていますが、
信じる事でしか続かない世の中でもあります。

最後に本書の一部をそのままここに。😆😆😆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 錬の唇が開きかける、
それをさえぎって春風は彼の肩をつかんだ。
「信じて」
 それはとても脆く、潰えやすい想いだ。
人の持つ不満に、怒りに、憎悪に、欲望に、
たやすく呑みこまれてしまうものだ。
 それでも、そのちっぽけな想いが、願いも目的も
バラバラな人々をかろうじてつなぐ。
人を害する能力を持っていながらそうはせず、
嘘をつく能力を持ちながら真実を語り、
他者を押しのけてでも欲望を果たそうとする自分を
戒める人々の祈りが、
なんとか今日も世界を成り立たせている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




今日のリス友も、チビリスです。
あちこちに桜の花びらが・・・🌸🌸🌸
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木内昇著「剛心」を読みました。
20260326_111309木内昇氏の作品が大好きで色々読んできましたが、
この作品は実在の建築家の生涯を描いたもので
これまで読んだ作品とは少し感じが違いました。
その建築家とは「妻木頼黄(つまきよりなか)」
幕末に生まれ明治の激動期に多くの建築物を設計し
後世に残した建築界の巨匠です。
(この本を読むまで妻木頼黄の事を全く知らず。😅)
彼が設計した作品で現存しているものの一例です。

● 旧横浜正金銀行本店
43

● 旧横浜新港埠頭倉庫
赤

● 旧門司税関
fv

妻木氏は大蔵省臨時建築部長などの要職を歴任し、
明治政府の建築行政を牽引していましたが、
特に彼の悲願であった「国会議事堂」の建設には
設計案作成等に心血を注いだものの体調不良のまま
その完成を見る事なく56歳で亡くなりました。

妻木氏は旗本出身、父を亡くし幼くして跡目を継ぎ
10代には母と姉も亡くし天涯孤独の身に・・・
目的もないままに17歳で単身アメリカに渡り(驚)
その地での縁で建築の道に進むことになります。
将来の展望なども特に持たずに生きていた妻木が
異国での縁により異能の開花に繋がって行った事は
「人との縁の妙」みたいなのを感じさせられます。

早くに家族を亡くした事から来る諦念なのか、
妻木は誰に対しても常に恬淡として冷静。
しかし自分の設計するもの、作り上げていく過程には
強い美学があり、それが周囲を圧倒していくのでした。
江戸の街並みの美しさや機能美を忘れず尊重しながら
近代建築を追求して行った建築家でしたが、
そのひたむきすぎる情熱に胸が熱くなりましたよ。
幕末から明治にかけての激動期に生きた人々の思いや
国をまとめるべく日夜奮闘した当時の大臣らの姿も
なんだか目に見える様でした。☺️☺️☺️

ところで、九州旅行に「門司港」観光も予定していて
それは「コンビニ兄弟」を読んだからだったのですが
( 「コンビニ兄弟」を読みました。 )
「旧門司税関」は門司港を象徴する建築物という事で
本を読み終わった直後なだけに、すごい嬉しいです。
妻木頼黄が設計した建築物の本物が見られるのね!
九州旅行がますます楽しみになりました。😆😆😆




今日のリス友は、チビリスです。
今回はむっくりしてます。🤣🤣🤣
20260324_154718ライブドアアプリでフォローが出来ます。




朝井まかて著「グッドバイ」を読みました。
20260210_104149この著者の作品は「すかたん」「雲上雲下」「恋歌」
「先生のお庭番」「 銀の猫」などを読みましたが、
今回の物語も本当に良かったです。大感動!😭😭😭

物語の舞台は、幕末の長崎・油屋町(あぶらやまち)
大店油商・大浦屋の女主人、大浦慶が主人公です。
実在した人物をモデルに描かれた物語なのですが、
激動のあの時代にこんな豪胆な女性がいたのか!?
と感動に次ぐ感動の物語でした。

慶はたった17歳の時に「油商・大浦屋」を継ぎ
迎えた婿とは結婚後7日もしないうちに離縁(笑)
後は、大番頭らと共に家業に精を出しますが、
ある時から茶葉を外国に売る商売を始め(=違法)
瞬く間に大きな富を得る事になります。
オランダやイギリスの商人達と対等に交流し、
慶の判断は大胆でありながら仕事ぶりは誠実で
圧倒的な信頼を得ていくようにもなります。

財力を生かし、祭の一切の費用を負担したり、
坂本龍馬などの時代の傑物達を援助をしたり、
時代が大きくうねって変わっていく時に
慶自身も大きく前に前にと進んでいくのでしたが、
ある時は詐欺にあい巨額の負債を抱える事に・・・

成功も失敗もとにかく桁外れな女傑の物語ですが、
単なる成功物語ではないのがとても良かったです。
唯一外国交易が許されていた長崎の独特な雰囲気と
当時の激動の時代背景が重なって、何とも言えない
強烈な高揚感、焦燥感、不安感、切迫感などなど
普段はほとんど感じる事のない感情に包まれます。
長崎の言葉、龍馬の土佐弁、異人の話す日本語など
それぞれの言葉の響きもとても良かったです。
これは、超超超おすすめです。😆😆😆

では最後に、龍馬と大番頭さんの言葉を・・・
「人は皆、志半ばで死なんとならんですきね。
 生きちょる間にすべてを遂げて死ぬるなぞ、
 土台が無理な話じゃ。
 けど、その魂を生き残った者が引き継ぐ事はできる」
「しくじらん人間なんてこの世のどこにおっと。
 皆失敗ば重ねて恥や悔いで胸ん中の真っ黒になっても
 そいば抱えて生きとっとじゃなかね。」😭😭😭😭😭




今日のリス友は、チビリスです。
毎日!ここに来ています。(笑)
20260210_103938ライブドアアプリでフォローが出来ます。




町田そのこ著「コンビニ兄弟」を読みました。
20260206_091220この著者の作品は以前にも何作か読んでいますが、
「52ヘルツのクジラたち」「わたしの知る花」など
登場人物の背景がかなり重い物語が多い印象でした。
でもこの物語は、コンビニ店員やそこに集う客たちの
心温まる交流が描かれ気持ちがほっこりする内容で
続編も読んでみたくなっています。

本の題名は「コンビニ兄弟」とありますが、
主人公は5人兄弟の中の三男・志波三彦、30歳。
九州だけに展開するコンビニ「テンダネス」の
「門司港こがね村店」の名物店長です。
なぜ名物なのかと言えば、本人も多分自覚のないままに
四六時中垂れ流される圧倒的フェロモンに 😆😆😆
多くの人が魅了され離れられなくなってしまうから。
女子中高生には存在自体がセクハラとドン引きされる程、
ある層にはキツすぎる特別な何かを放つ店長です。
「仕事間違えたんじゃね?」と思われそうですが、
志波の仕事ぶりは超勤勉で、そのギャップにやられ
老若男女を問わず次々と籠絡されていくのでした。(笑)

と言う楽しい設定なので、とにかく面白いのですよ。
一緒に働く店員や常連さん、志波推しの婦人会の皆さん、
それぞれに悩みや悲しみを秘めながらも奮闘する姿に
志波や兄たちが寄り添い、多くが救われていく物語は
本当に心癒されるものでした。おすすめの本です。

で、ふと「フェロモンダダ漏れ人間」ってどんな人?
私の人生で会った事あるかなあ?と考えてみましたが、
残念ながら私の記憶にそんな人はおらず・・・
きっと芸能人とかにはそう言う人も多いのかな?
たまに見る分には良いでしょうけどね・・・😆😆😆
皆さんが思い浮かべる「フェロモン族」ってどんな人?
すぐに頭に浮かんだ人は幸せじゃないですか?(笑)

ところで、この物語の舞台になった「門司港」ですが、
今夏の九州旅行を最近ずっと計画している私にとっては
気になる観光地として急浮上して来ましたよ。
この本を読むまで「北九州方面までは無理か?」なんて
漠然と観光地から外していたのですよ。
でも、この物語で描かれるレトロな門司港の景観や
おしゃれスポットがとても魅力的で・・・
無理やり旅程に詰め込もうかと思っている所です。
でも同時に、今春この本がドラマ化されると知り
「え?ドラマの影響で観光客爆増してたりして?」
と迷い始めてもいます。
行くのか行かないのか、どっちなんだい!?😅😅😅




今日のリス友。
モッフー?ポコチン君?分かりません。😅😅😅
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吉田修一著「路(ルウ)」を読みました。
20260203_094406今年に入ってからまだ人形作りの方には戻っておらず
代わりに夏の旅行計画などで時間を使っていますが、
他は読書と選挙関連動画視聴に費やしていて(笑)
気が付けば今回読んだ本で今年8冊目となりました。
私としてはかなりのハイペースで読み進めています。
と言うのも、先日まとめ買いした本がどれも面白くて
「次はこれ!」と次々と手に取っているからで、
今回の「路(ルウ)」も読後感は最高でした。

この物語は、「2007年台湾に日本製新幹線が開通!」
の実際の出来事を軸にしたフィクションなのですが、
私はこの本を読むまでその事実を知りませんでした。
日本の新幹線を初導入した台湾での物語と言う事で
最初から最後まで本当に興味深く読みました。

物語の主人公は商社で働く多田春香。(25歳?)
台湾新幹線事業に伴い台湾支局へ転勤となります。
東京に住む恋人と遠距離恋愛をしながら
新幹線開通までの約7年間のほとんどを台湾で過ごし
多くの人々との関わりを通して成長していく物語です。

異国で心身のバランスを崩しつつも奮闘する同僚や
その彼をおおらかに支え続ける台湾女性の存在、
台湾に生まれ戦後日本に引き上げた男性の郷愁と後悔、
春香が昔一人旅で知り合った台湾男性との再会など、
台湾と日本を繋いだ優しく切ない物語が交錯して
最後は清々しい読後感に包まれる物語でした。

一番良かった場面は、春香と台湾男性・人豪が再会後
少しずつ思いを伝えて二人の将来を作っていく場面で
これがねえ、なんとも言えずロマンチックで胸キュン!
切ないすれ違いを繰り返した末の再会&再出発なのに
いきなりハグ!とかブチュー💋とかがないのが
逆にとってもいい感じなのですよ。😆😆😆
うおーーーこんな恋してみてーーー!ってなる。(笑)

そして南国台湾の人々のおおらかさや優しさが
亜熱帯の緑滴る風景や賑やかな街並みとともに
じわじわ深く染み込んでくる感じも良かったです。
台湾って本当に魅力に溢れた所ですよねえ・・・
この本を読んで今すぐにでも行きたくなりました。
「最近心がカラカラに乾いているわ」なんて人には
超おすすめの素敵な物語でした。🩷🩷🩷




今日のリス友。チビリスです。
今日もクルミをゲットしたら即貯蔵庫へ!😆😆😆
20260123_10565320260123_10565520260123_105659ライブドアアプリでフォローが出来ます。




塩田武士著「崩壊」を読みました。 
20260131_123612この著者の作品は以前2作読んでいますが、
どちらも犯罪の絡んだ物語で、社会の構造の歪みを
問いかけてくる作品でした。
( 「罪の声」を読みました。 )
( 「存在のすべてを」を読みました。 )

今回の物語も犯罪がからみ、関西のある地方都市で
市議会議長が殺害された事から始まります。
地元では一部黒い噂もあった市議会議員の殺害、
所轄刑事・本宮(50歳)は若手の平原優子と組み
容疑者の割り出しに全力を尽くします。
汚職にまつわる暴力団が関係した犯行なのか?
個人的な恨みが原因の犯行なのか?

捜査の過程で明らかになって行く遺族の秘密や暗部、
事件さえなければ語られるはずもなかった人々の思い、
家族の犯した犯罪のため人生を狂わされた者の声など、
事件の真相を探るうちに、刑事である本宮自身も、
長く封印してきた過去と向き合うことになります。
そして相棒・平原優子がこれまで辿ってきた人生や
有能なだけではない彼女の内面を知る事にも。

犯罪が絡んだ謎解きミステリーではないので
「犯人を炙り出す」というワクワクはないのですが
その代わり人間の過去や暗い部分が炙り出され
同時に社会の歪みや問題も多く炙り出されて
今回も考えさせられる事が多かったです。

一度犯罪を犯せば、残された家族も同罪とばかり
世間から非難され未来も潰されて行く社会とは
健全な社会とは言えないのではないか?
ましてや残された家族が子供だった場合は
彼らは「被害者」と同等なのではないだろうか?
一度きりの過ちで、立ち直る事を許さない社会とは
誰にとっても生きづらい社会なのではないか?
・・・色々と考えさせられる物語でした。

自分がこれまで犯罪を犯さずに済んでいるのは
良い偶然が重なった結果だと思う事もあります。
逆に、ある種の犯罪は悪い偶然が重なった結果かも?
と思ったりもするのです。
誰かの笑顔や一言に救われる人もいるのだと思えば
自分自身を心身ともに出来るだけ健康に保って
常に善意の人でありたいと思うのです。




今日のリス友は、モフモフちゃんです。
前回はひまわりの種を取り損ねたのですが、
今回はムッチムチボディにさらに鞭打って(笑)
なんとか数粒の種をゲットする事に成功しました。
もう必死です!モッフー頑張ったね!😆😆😆
IMG_6422IMG_6423IMG_6424IMG_6431IMG_6427IMG_6426ライブドアアプリでフォローが出来ます。




坂木司著「和菓子のアン」を読みました。
20260121_105928この前に読んだ本が「イクサガミ・天」と言う本で、
殺し合いの連続の血みどろデスゲーム物語だったので
今度はほっこり系が読みたいなと思い選んだ本です。

と言う事で、無事ほっこりしました〜〜〜😆😆😆
何でしょう、この温かく穏やかな読後感は?
特別うんと楽しかったり嬉しい事が起きなくても
クスッと笑ったり切なくなったりちょっと泣いたりの
心の振り幅は小さ目、でもじんわりと幸せな日々は
実は得難いものだと改めて感じさせられました。

物語の主人公は、梅本杏子(通称アンちゃん)18歳。
高校卒業後、近くのデパ地下の和菓子店「みつ屋」で
アルバイトとして働き始めます。
ぽっちゃり体型で、色白ふわふわのアンちゃんは、
和菓子に例えるなら「大福」みたいな女の子です。
(我知らず周りをほっこり幸せにしている女の子。)
和菓子についての知識が全くないままに働き始めますが、
歴史と遊び心いっぱいの和菓子の魅力に惹かれて行き
毎日の仕事を心から楽しむようになります。
26a仕事のできる美しい椿店長は、中身はおっさんとか、
細身でイケメンの立花氏が、実は超絶乙女だったり、
同じアルバイトの桜井さんは元ヤン女子・・・
個性的な面々と一緒に働きながら知識を増やし
生菓子にはそれぞれに素敵な物語がある事を知り、
同時に椿店長から何かを感じ取って行くアンちゃん。
椿店長の「待ち人」ってどんな人?
いや、そもそもそんな人がいるのか!?

客の言動から背景を読み取り、求められている菓子を
瞬時に判断する事のできる店長と仕事をしながら
そして、客自身が秘めている謎を皆で解きながら、
椿店長が秘めている真相に近づいて行きます。

和菓子にまつわるロマンチックな物語だけでなく
謎解きも含まれた「お仕事ミステリー」です。
この本を読んだら急に和菓子が食べたくなりました。
それも急に通ぶって「今月の和菓子」を!😆😆😆
和菓子にはこんなにも素敵な物語があったのか!?
和菓子で密かに思いを伝える事も可能なのか!?
茶道でもやっている人なら詳しいのでしょうが、
私は完全に門外漢で、目から鱗の事ばかりでした。
読後は和菓子屋さんに走りたくなる事間違いなしの
とても素敵な物語で、おすすめです。




今日のリス友。
鬼皮を剥いた栗を咥えているチビリスです。
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