高野秀行著「アヘン王国潜入記」を読みました。

「自分の背骨」と評するこのノンフィクションは
本当に読み応えがあり楽しめました。
高野氏の著書はこれまでこんなのを読んでます。
「異国トーキョー漂流記」を読みました。
「辺境メシ」を読みました。
「語学の天才まで一億光年」を読みました。
高野氏が「アヘン王国」に潜入したのは1995年の事。
なのでもう30年も前の話になるのですが、
当時世界最大の「麻薬地帯」とよばれていた
中国との国境地帯にあるビルマの「ワ州」のとある村に
紹介人と世話人の力を借りて半年間滞在した実話です。
恐らく後にも先にも、全くの外部の者が半年間もの間
ケシ栽培からアヘンの収穫まで徹底的にかかわり、
ついでにアヘン中毒になった人間は高野氏一人と思われ
辺境ノンフィクションの極みでした。😆😆😆
高野氏の文章を拝借すると・・・
「アヘンを得るためにケシ栽培をおこなう。
といえば、いったいどんなまがまがしいことが
おこなわれているかと思うだろう。
何か想像を絶するような事が経験できるのではないかと
漠然と期待していた。
たしかに現実は私の想像を絶していた。
ケシ栽培とは毎日毎日が草むしりだったのである。」
文字すら持たない辺境の人々と共に半年間暮らし、
基本女性の仕事と思われている「草むしり」をして
ケシを育てて最後は「自分の」アヘンをゲット!
「えーーーやっぱり本当にアヘンを吸うのか!?」
とこちらはドン引きしてしまうのですが、
高野氏が本格的に中毒になったきっかけは
頭痛や腹痛を治すために「薬」として吸った事・・・
その煙のこの世のものとは思えない芳しい香りとか
夢と現実の狭間をふわふわと漂う心地よさなど、
高野氏の形容するアヘンの魅力のようなものは
イメージしていたものとはちょっと違いました。
結局は、アヘン中毒ビギナー(笑)だった高野氏は
村を離れる事で案外簡単に中毒から抜け出すのですが
高野氏が本当に恋しかったのは村人たちとの交流で
別れの場面はもらい泣きでした。😭😭😭
当時その辺境地は国の情勢もあり複雑で生活も極貧、
先進国に住む人間には過酷以外の何ものでもなく、
高野氏だからこそ出来た経験であったろうと
今回もしみじみしてしまいました。
冒険ノンフィクション系が好きな方にオススメです。
猫のキーチェーンの第二弾です。
今回はブルー系でまとめました。



体調不良の時に吸うと一発で良くなるらしいのです。
使い始めならば持続時間も一昼夜続くらしく・・・
今現在世界中で使われている医療用モルヒネは
今でもその「麻薬地帯」で作られているのかなあ?
高野氏が当時その村で日々交流のあった人々も
多くの人はまだまだ健在なはずで、
今は一体どんな生活を送っているのだろうか?
とついつい思いを馳せてしまいましたよ。😐😐😐
今日のリス友は、ポコチン君です。
クルミをぺろりんちょ。🤣🤣🤣

