人魚がドレスに着替えたら

美しい自然がいっぱいの、アメリカ・オレゴン州に住んでいます。 手芸が大好きで、今はせっせと着せ替え人形を作る日々です。 出来上がった人形の紹介や日々の出来事、庭に遊びにくるリス友の様子など、いろんなことを綴っています。

タグ:反戦メッセージ



逢坂冬馬著「同志少女よ、敵を撃て」を読みました。 
20260104_110248約600ページの長編で読了に時間がかかりましたが
いやもう、すっごい物語でした。本当凄かった!
第二次世界大戦時のロシア対ナチス戦が詳しく描かれ
当時の戦術、武器、軍人の実態などの詳細に至っては
「どれだけの文献を読んだらこんな物語が書けるの?」
と最初から最後まで驚愕しっぱなしでした。
他国同士の戦争について超詳しく描かれているので、
「これって訳本だった?」と思う事もしばしば、
でもれっきとした日本人作家の作品です。
「すぐそばで見てた?」と思うような描写ばかりで
もうそれだけでも読む価値はある物語でした。

主人公のセラフィマは、ロシアに住む16歳の少女。
ある日突然ドイツ軍に母を含む村人全員が惨殺され、
彼女だけが赤軍女性兵士に救出され生き延びます。
その後、セラフィマは特殊部隊で厳しい教練を受け
「女性だけで構成された狙撃兵部隊」の一人に・・・
その構成員全員が家族を殺され一人になった少女達で
中には子供を全員殺された若き母だった女性も。

母や村人達の仇を討つためと言う目的のために、
一人また一人と倒して行くセラフィマでしたが、
敵を仕留めるたびに高揚感を感じるようになり、
戦争という魔物に自分が変えられて行く現実や
自分が向かう先には何もない絶望に目を瞑って
ひたすら敵を倒し続けるのでした。

この物語は第二次世界大戦の史実に基づいており
世界中のその膨大な死者の数や底のない残虐さには
もう言葉を失うしかなくなります。
戦争の勝者も敗者もいつも「男の姿」をしていて
地獄の中泣き戦い死んで行った「女達の姿」は
なかった事にされて行く世界・・・
セラフィマがその世界の中で気高く生き続けた事が
この物語の最高の救いでした。

ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ大量虐殺、
昨日はアメリカ軍がベネズエラ大統領を拘束したとか
世界中で常に戦争や争い事が起きている昨今、
この物語は本当に考えさせられる物語でしたが、
ここに登場する女性狙撃兵達の気高さには
ただただ心がしんと静まるような深い感動があって、
私は「超〜オススメです!」と言いたいです。
ただ、重めの物語なので好みが分かれそうですが。




今日のリス友。チビさんです。
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原田マハ著「暗幕のゲルニカ」を読みました。
この小説もアートフィクション(サスペンス)です。
IMG_20240218_125510以前読んだ「リボルバー」と同じように、
( 「リボルバー」を読みました。 )
一人の画家とその名画に関わる女性の物語です。

ニューヨーク近代美術館( MoMA  )で
キュレーターとして働いている八神瑤子は、
「9.11」の同時多発テロで夫のイーサンを失います。
悲しみに暮れながらもMoMAでの「ピカソ展」に向けて
必死に仕事を続ける瑤子なのでしたが、
テロ撲滅を掲げた戦いが「戦争」の様相を呈していく事に
疑問を感じながら危機感や悲しみも募らせて行き
反戦のメッセージを強烈に込めた作品「ゲルニカ」を
ピカソ展の主役にすべく所蔵美術館への交渉を始めます。

この「ゲルニカ」は有名なので作品は知っていましたが、
「ゲルニカ」が何を意味するのかは全く知りませんでした。
「ゲルニカ」とはスペインの小さな街の名前で、
1937年ヒトラー軍の空爆で破壊し尽くされた街・・・
その頃パリに住んでいたスペイン出身のピカソは
そのニュースに戦慄、激怒し、痛烈な反戦の意味を込めて
この「ゲルニカ」を描き上げたのだそうです。

そんなメッセージ性の強い絵画「ゲルニカ」は
現在はスペイン、マドリッドの美術館に展示されており、
巨大な絵画( 349.3 x 776.6cm )のため運搬も難しく
その美術館からの移動は許されていない作品。
そんな作品をニューヨークまで動かそうと奔走する瑤子は
「ゲルニカ」を狙うスペインのテロ組織に拉致され
命の危機に晒される事に・・・

この物語は実在した人物、実際にあった出来事とともに
フィクションの部分が重なって物語が進んでいくのですが
ピカソの人生を辿る部分などは特に読み応えがありました。
特別、絵画や芸術に強い興味がある訳でもない私でも(笑)
原田マハ氏のアートフィクションには毎回感動です。



「葬送のフリーレン」の第7弾は、
「ユーベル」を作ってみようと思います。
まずはイラストから・・・
chara04_full1IMG_20240211_143518ピカソは生前1万点以上もの作品を制作したらしく、
日本の大きな美術館でも、それぞれに多数の作品を
所蔵しているらしいのですが、
私は日本では彼の作品を見た事がありませんでした。
が、15年ほど前にニューヨークに行った時に
メトロポリタン美術館で初めてピカソの作品に触れました。
私の中では「ピカソ=変な絵を描く人」だったので 
そこに展示してあった「盲人の食卓」と言う作品を見て、
正直固まってしまったのですよ。
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「ピカソってこんな絵も描く人だったの!?」と言う思いと
この絵から伝わって来る底のない孤独や悲しみが強烈で、
「こんな悲しい絵があるなんて・・・」とショックでした。
本当、絵が持つ力ってすごいんですよねえ・・・




今日のリス友。
久しぶりに、塀の上のモッフーです。
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