逢坂冬馬著「同志少女よ、敵を撃て」を読みました。
約600ページの長編で読了に時間がかかりましたがいやもう、すっごい物語でした。本当凄かった!
第二次世界大戦時のロシア対ナチス戦が詳しく描かれ
当時の戦術、武器、軍人の実態などの詳細に至っては
「どれだけの文献を読んだらこんな物語が書けるの?」
と最初から最後まで驚愕しっぱなしでした。
他国同士の戦争について超詳しく描かれているので、
「これって訳本だった?」と思う事もしばしば、
でもれっきとした日本人作家の作品です。
「すぐそばで見てた?」と思うような描写ばかりで
もうそれだけでも読む価値はある物語でした。
主人公のセラフィマは、ロシアに住む16歳の少女。
ある日突然ドイツ軍に母を含む村人全員が惨殺され、
彼女だけが赤軍女性兵士に救出され生き延びます。
その後、セラフィマは特殊部隊で厳しい教練を受け
「女性だけで構成された狙撃兵部隊」の一人に・・・
その構成員全員が家族を殺され一人になった少女達で
中には子供を全員殺された若き母だった女性も。
母や村人達の仇を討つためと言う目的のために、
一人また一人と倒して行くセラフィマでしたが、
敵を仕留めるたびに高揚感を感じるようになり、
戦争という魔物に自分が変えられて行く現実や
自分が向かう先には何もない絶望に目を瞑って
ひたすら敵を倒し続けるのでした。
この物語は第二次世界大戦の史実に基づいており
世界中のその膨大な死者の数や底のない残虐さには
もう言葉を失うしかなくなります。
戦争の勝者も敗者もいつも「男の姿」をしていて
地獄の中泣き戦い死んで行った「女達の姿」は
なかった事にされて行く世界・・・
セラフィマがその世界の中で気高く生き続けた事が
この物語の最高の救いでした。
ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ大量虐殺、
昨日はアメリカ軍がベネズエラ大統領を拘束したとか
世界中で常に戦争や争い事が起きている昨今、
この物語は本当に考えさせられる物語でしたが、
ここに登場する女性狙撃兵達の気高さには
ただただ心がしんと静まるような深い感動があって、
私は「超〜オススメです!」と言いたいです。
ただ、重めの物語なので好みが分かれそうですが。
今日のリス友。チビさんです。
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